北京
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1931年9月18日は、旧日本軍による中国侵略の発端となった「九・一八事変」が発生した日でした。日本軍国主義はこの日から14年間にわたる中国への侵略戦争を始めました。東京に本社を置く不二出版は大量の資金を投入し、一部の歴史学者と協力して旧日本軍が発動した中国侵略戦争の史料を収集・出版し、旧日本軍の中国侵略戦争の真相を30年以上にわたって暴露し続けてきました。
同社の小林淳子社長は「『十五年戦争極秘資料集』は出版社として最も重要な出版物であり、日本政府が認めていない毒ガス戦や細菌戦の資料が含まれている。日本政府はより多くの人がこれらの事情を知ることを望んでいないが、私たちはこれらの資料の出版をある種の使命としている」と説明しました。
この「十五年戦争極秘資料集」は1990年代から現在までにすでに83集が出版されています。それらには多くの重要な歴史資料が含まれ、旧日本軍の中国侵略という事実を相当な程度にまで再現し、意図的に破棄あるいは隠蔽された多くの真相を改めて暴露しました。
日本の右翼勢力は近年来、侵略の歴史やアジアの人々に対する様々な犯罪を絶えず否定しています。七三一部隊が行った細菌戦は捏造(ねつぞう)とまで主張する政治家もいます。「十五年戦争極秘資料集」の第29集「七三一 部隊作成資料」では、旧日本軍による生きている人間を用いた生物化学兵器の研究や毒ガス弾の使用による人体皮膚への傷害と臨床症状の記述が掲載されています。これらの詳細な資料は右翼勢力の言論に強力に反撃し、日本の侵略戦争を美化しようとする詭弁を粉砕しました。
不二出版社と長年協力してきた日本近現代史研究者である明治学院大学国際平和研究所の松野誠也研究員は、旧日本軍の中国侵略戦争における研究を20年以上にわたり続けてきました。松野研究員は2019年、不二出版と協力して資料集「迫撃第五大隊毒ガス戦関係資料」を出版しました。同書には、中国を侵略する旧日本軍が中国の各地で毒ガス弾を使用した一次作戦報告が収められており、関連命令を下した軍事公文書、毒ガス戦の作戦過程の図面、著者である松野研究員による解説や論証などが収録されています。
松野研究員は、「私たち歴史研究者は歴史の真相を明らかにし、多くの人にかつて起こったことを知ってもらい、正しい歴史認識が形成されることに力を入れてきた。日本にはこのような良心的な出版社があることを日本人だけでなく、多くの中国人にも知っていただきたい」と心情を語りました。
不二出版は今年10月に、「十五年戦争極秘資料集」の第84集を出版する予定です。(藍、鈴木)