位置情報を利用した「かくれんぼ」が大人を魅了 中国

2023-09-15 14:09:23  CRI

 中国の若者の間で新しいゲームが流行しています。それは、数十人もしくは100人以上が集まり、「ネコ」と「ネズミ」にグループ分けし、一斉にスマホの位置情報をオンにして、「ネコ」が「ネズミ」を探し出すというものです。

 このゲームは一見、子どもの遊びとして知られるかくれんぼのようですが、GPSや北斗衛星の力が加わり、位置情報に頼りながら新しい姿に変わって再登場しています。このゲームは今年初めにいくつかの大学構内に最初に現れ、今では多くの都市でひっそりと流行しています。大まかな統計によると、北京や上海、広州など50を超える都市で同ゲームのオンライン上のグループが作られ、オフラインの活動も行われています。9月中下旬から10月初めの国慶節連休にかけて、四川省成都市の各公園で50回以上のかくれんぼイベントが開催される予定です。主催者はゲームの道具、蚊よけ用スプレイの「花露水」、ミネラルウォーターなどを用意し、参加者から数元から数十元(100~1000円程度)の参加費を取ります。

 参加者はこのゲームについて、「ダイエットや運動になるだけでなく、子どもの頃の楽しかった思い出を再び体験でき、日常のストレスから解放される」「ジョギングがソーシャルゲームに変わり、面白くて楽しい」と話しています。インターネット活用に関するアナリストの丁道師氏は、「人間は群居性動物であり、学習や仕事、娯楽はしばしば集団性を持つ。位置を共有したかくれんぼは人間のこの本性に合致している。また、ポストコロナ時代には社交が求められ、その中でさらに体も鍛えられる。本質から見れば、これは社交的ゲームで、その魅力はゲームにあるというより社交性にある」と分析しています。

 一方で、ゲームに潜む安全問題も懸念されています。取材を受けた成都市の多くの公園は、「公園でゲームを行うことを歓迎するが、安全に注意しなければならない。公園側も安全サービスを強化する」と示しています。(閣、藤井)

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