北京
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国際原子力機関(IAEA)の9月の理事会がウィーン国際センターで現地時間11日に始まりました。その他の国際機関の代表も務める中国の李松ウィーン国連大使は同理事会で、日本が一方的に福島の放射能汚染水の海洋放出を開始したことを非難し、日本側に厳格な国際社会からの監査を受けるよう促しました。
李大使は、IAEAが日本側の要請に応じて福島の放射能汚染水排出へ安全評価を行うことは技術支援であり、国際法上の効力はないと強調した上で、「IAEAの評価報告書の内容と結論は、技術作業グループが協議して一致したものではない。IAEAの事務局長は評価報告書の中で、この報告書は日本側の海洋放出政策を推薦するものでも保証するものでもないと明記している」と指摘しました。
李大使はさらに、「日本の海洋放出開始前から、自国民と周辺隣国の民衆は激しく抗議したが、日本側は耳を貸さず、海洋放出の決定を国際社会に押しつけ、さまざまな理屈をつけて責任を免れようとしている。日本側は原発事故による放射能汚染水と世界各国の原発の通常運転中に発生した廃水を同一に論じている。これは完全に常識から乖離している」と非難しました。
李大使は9月1日付の米科学誌「サイエンス」に掲載された最新文章を引用して、日本側の「希釈は汚染を解決する有効な方法だ」という論法に反論し、日本側がどんなに弁明しても、福島の放射能汚染水に存在する大量の有害核種が海洋に排出され、海洋環境と人類の健康に予測できない危害をもたらす可能性があるという事実を変えることはできないと批判しました。(任春生、鈴木)