【CRI時評】アフリカ連合のG20加入は世界に何をもたらすか

2023-09-12 14:22:52  CRI

 インドで開催されていたG20(主要20カ国)ニューデリー・サミットは10日に閉幕した。会議の重要な成果の一つとして、アフリカ連合(AU)をG20の正式メンバーとして迎え入れることが全会一致で認められた。AUは欧州連合(EU)に続いて2番目にG20に加入した地域機関となった。
 2002年に発足したAUは、アフリカ55の国・地域が加盟し、広範な代表性を有する地域機関だ。「アフリカ連合設立規約」によると、「アフリカの共通の立場と利益を守り」「アフリカが世界的問題においてしかるべき役割を果たすための条件をつくり出す」ことがAUの重要な責務だ。AUは近年、国際舞台でアフリカ全体の利益を代表するために声を上げ、世界経済ガバナンスの重要な場であるG20への加入を目指し、7年間努力を続けてきた。
 外部環境の点から見ると、アフリカ経済が世界に溶け込み続けるのに伴い、アフリカの世界的問題への関与が顕著に増加している。中国がAUのG20加入において重要な役割を果たしたとするのが外部の普遍的認識だ。

 中国はアフリカ諸国の良き友人として終始、アフリカ諸国とAUが国際的問題や地域的問題においてさらに大きな役割を果たすことを支持し、国連安全保障理事会の改革においてアフリカの訴えを優先するよう主張し、AUのG20加入への支持を最も早く明確に表明した。AU議長国コモロのアザリ・アスマニ大統領は、中国の支持に謝意を示すとともに、将来的な中国との協力強化とウィンウィン実現に期待を寄せた。セネガルのマッキ・サル大統領は、中国はアフリカ諸国の忠実かつ揺るぎない友人であると指摘し、中国が最も早くAUのG20加入を公に支持したことに謝意を示した。
 BRICS協力メカニズムの「拡大」に続き、G20によるAU受け入れは、「グローバルサウス」勢力の発展・壮大化における新たな象徴的出来事の一つだ。あるアナリストによると、アフリカ諸国の大多数は戦略的自主を追求し、より積極的な姿勢でグローバルガバナンスに関与し、国際社会の平和の赤字、発展の赤字、安全の赤字への対応に資する。同時に、変化が絡み合う国際情勢の下で、「グローバルサウス」諸国の発言力を高め、多国間主義勢力を強大にし、覇権主義と強権政治を抑制する効果を生み出すことになるだろう。(CRI論説員)

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