独自動車メーカー 窮状脱出のため中国との協力拡大に期待

2023-09-07 15:58:27  cri

 IAAモビリティ2023(ミュンヘンモーターショー)が現地時間5日から10日まで、ドイツのミュンヘンで開催されています。関係者とメディアは「ドイツの自動車メーカーは展示している車種が多くないだけでなく、電気自動車分野ではさらに車種が少なく、ドイツの自動車メーカーの窮状が十分に表れている」としています。ドイツの自動車業界関係者は、ドイツの自動車業界のモデルチェンジには中国が必要であり、今後中国との協力拡大に期待を寄せました。

 ドイツ自動車工業会のデータによると、ドイツの自動車生産量は30年ぶりの低水準で、2023年上半期の生産台数はわずか220万台にとどまりました。同時に、新規受注が大幅に減少し、2023年に入り、全体の自動車受注量は27%減少したということです。

ドイツ自動車工業会のミュラー会長

 ドイツ自動車工業会のミュラー会長は、「過去数年間、多くの課題があった。新型コロナウイルス感染症に対応しなければならなかったし、欧州では、ロシアとウクライナの衝突もサプライチェーンにダメージをもたらしている。また、将来のエネルギー安全保障(エネルギー自給率の向上、エネルギー源の多様化、輸入先の多様化、利用効率の向上、備蓄の拡大など)も大きな課題だ」と表情を曇らせました。

 欧州連合(EU)は3月、2035年以降、ガソリンや軽油を燃料とする乗用車とミニバンの販売を禁止する法律を承認し、ドイツの自動車メーカーには電気自動車への転換圧力が急増しています。メルセデス・ベンツの最高経営責任者(CEO)はモーターショーで、自動車業界の不況を巻き返す決め手は電動化とデジタル化であり、ドイツの自動車メーカーにとって、どのようにしてモデルチェンジを成功させるかが依然として大きな試練だと認めました。

 また、ドイツのある出展者は、「中国の自動車市場には大きなイノベーションの活力があり、大手科学技術企業だけでなく、若いベンチャー企業も数多く見られる。特に自動運転などを含むデジタル化の分野で、中国の技術的優位性に頼りたい」と述べました。

 データによると、昨年以来、ドイツの自動車メーカーは中国市場への取り組みに力を入れ続けています。フォルクスワーゲンは1年余りの間に中国に500億元(約1兆70億円)以上投資し、メルセデス・ベンツは中国に2カ所目の研究開発センターを設立しました。さらに、BMWが100億元(約2014億円)を投資した動力電池プロジェクトも全面的に着工しました。(藍、坂下)

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