中国の洋上風力発電ユニット 台風との「相乗効果」で1日当たり発電量の世界記録更新

2023-09-06 15:47:57  CRI

 中国南東部、福建省の沿海地域では連日、台風9号と11号による強風が続き、中国の発電大手、長江三峡集団の福建エリア洋上風力発電所では1日、最大風速が秒速23.56メートルに達しました。同発電所に設置された世界初の出力16メガワット洋上風力発電ユニットは不調や停止になることなく、24時間フル稼働を続け、1日当たりの発電量は38万4100キロワット時に達して世界記録を更新しました。

 長江三峡集団風資源評価チームの責任者によりますと、台風が風力発電所に与える影響は主に破壊型と利得型の2種類で、今回の台風がもたらした影響は利得型でした。また台風通過への機知に富んだ対応も発電量の世界記録更新につながったということです。

 メンテナンス担当チームは台風接近前、遠隔台風対策シミュレーションやユニットの停電による予備電源への切り替えなどのテストを行い、準備を整えました。台風が通過する際には、中国の北斗通信技術を利用して運行モードを機敏に切り替え、発電ユニットの給電方式と風車の向きを調整しました。

 16メガワット洋上風力発電ユニットの開発チームは、超ロングブレードの設計に際し、台風対策として強度、形状、抗力の三方面をカスタマイズした結果、最大で瞬間風速75メートルに耐えられるということです。(鵬、柳川)

ラジオ番組
KANKAN特集