北京
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8月15日は中国初の「全国エコの日」です。シェア自転車を利用した「緑色出行(環境負荷を低減する外出方法)」はその一環です。シェア自転車の投入台数と使用頻度が増えるに伴い、廃シェア自転車をどう処置するかが社会的課題となっています。ある統計によりますと、中国では毎年300万台近い廃シェア自転車が生まれています。こうした廃シェア自転車をリサイクルできれば、少なくともボーキサイトの採掘を11万トン、植生の破壊を17万平方メートル、炭素排出を58万トン減らすことができます。
中国南西部に位置する貴州省のいくつかの村の小学校に新設された運動場がひときわ注目されています。興義市にある梨樹坪村中心学校のバスケットボールコートを空から見ると、色が明るく、造形が斬新です。実は、このバスケットコートは、シェア自転車やシェア電気自転車の処理済みタイヤ2000本以上を敷き詰めたものです。自転車のタイヤの主要材料であるポリウレタンが環境にやさしい合成ゴムのコートに変身しました。

廃自転車のタイヤを利用して作られた環境にやさしい合成ゴムのコート
中国南西部に位置する四川省内江市の廃シェア自転車解体基地は、精密化された解体モデルを採用し、熟練した作業員が、装置を使って毎日80~100台解体しています。一般的な解体基地は、1日約3000台の解体処理が可能で、シェア自転車1台の回収利用率は99%以上に達しています。
大まかに解体された自転車は、構成材料の違いにより、タイヤ、かご、サドル、その他金属部品の4種類に分けられ、さらに解体、破砕、選別、分類による倉庫保管という4つの工程と24のフローを経て、1台当たり廃棄アルミニウム5キログラム、廃棄鉄2.6キログラム、廃棄プラスチック4.5キログラム、マグナリウム2.5キログラムを取り出すことができます。取り外されたフレームの金属材料は、炉に戻して金属の塊にして循環利用し、車体のプラスチックはプラスチック粒子にしてプラスチックパレットや自動車の内装などに二次加工し、タイヤやサドルのクッションなども回収利用または無害化処理します。
解体基地の責任者によりますと、再生循環材料を新商品の製造に組み入れ、新しいシェア自転車1台に60%の再生アルミニウムと40%の再生プラスチックを加え、シェア製品生産企業の資源内循環の実現を支援していくということです。(藍、柳川)