北京
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23/19
中国大連と東京羽田の直行便が先月に開通
8月10日に中国から日本への団体旅行が約3年半ぶりに再開されたことを受けて、東京証券取引所では国際的な観光業の関連銘柄が急騰しました。航空や鉄道に関連する銘柄などで、中国人観光客の増加により業績が上がるとの期待が高まり、株価が一斉に上昇しました。
新型コロナウイルス感染症の発生前、中国は観光客数でも支出額でも、日本にとって最大の海外市場でした。2019年には、訪日外国人観光客全体の3割以上を占める959万人が中国人でした。また、中国人観光客による日本での支出総額は、訪日外国人客による支出全体の36.8%に相当する1兆7704億円でした。また、中国は唯一の在日観光客1人当たりの支出額が10万円を超えた国でした。
中国から日本への団体旅行の解禁に伴い、全日空(ANA)も日本航空(JAL)も中国便の増加を検討しています。現状で、全日空の日中路線の便数はコロナ発生前の2019年の間の35%、日本航空では55%にとどまっています。ANAホールディングスの芝田浩二社長は「中国人団体旅行の再開は訪日観光客の増加につながり、業績の成長を後押しする」と期待を示しました。
一方、中国国内最大の旅行サイト携程(Ctrip/シートリップ)は日本、オーストラリア、英国、ドイツ、イスラエル、モロッコ、インドなど多くの国へのツアーを計画しており、9月には日本への団体旅行の再開第1弾、10月に中国の国慶節連休に合わせてオーストラリア、モロッコ、イスラエルへの団体旅行の再開第1弾を実施する予定です。
同じく旅行サイトの「途牛」は、日本など中国政府が第3期分として団体旅行を改めて解禁した国と地区への団体旅行や、「航空券+ホテル」商品を今週中に発売する予定です。旅行サイト「同程」の発表では、日本、トルコ、オーストラリア、北欧など人気が高い旅行先への団体旅行コースはすでに販売を再開したとのことです。
海外の旅先として、東アジアと東南アジアは依然として中国人観光客にとって最も人気のある場所で、うちタイと日本は人気ランキングの上位であり、旅先にタイ、あるいは日本を選んだ中国人観光客はそれぞれ海外旅行客全体の1割を占めています。その次に人気があるのはシンガポールと韓国で、中国人観光客全体の5%~10%が旅先に選びました。さらにその次は米国、オーストラリア、マレーシア、ベトナムで、中国人観光客全体の3%~5%が選んでいるとのことです。(Lin、鈴木)