北京
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今年の中国の出生人口は900万台を下回ると予測
中国の工学科学の最高諮問学術機構である中国工程院の院士(アカデミー会員)で、北京大学医学部主任の喬傑氏はこのほど、2023年医薬イノベーション・科学技術最先端フォーラムに出席しました。喬氏は席上、「女性の生育能力を促すことは人口出生率の向上につながる鍵だ」と指摘しました。
喬氏によりますと、中国では近年、新生児の人口が4割近く減少し、2022年の全国の出生人口は計956万人で、2023年は700万~800万人にまで減少すると予測されています。
喬氏はこれについて、出産適齢期女性の数がさらに減少していること、不妊症・不育症の発症率の上昇、妊娠中の異常の多発を出産適齢期女性の生育能力が懸念される主な理由に挙げました。また、「社会経済の発展や生育観念の変化に伴い、出産適齢期女性の数が徐々に減少していると同時に、不妊症・不育症の発症率が年々上昇している。これは社会環境やライフスタイル、医療技術などと密接に関わっている。また、妊娠中の異常の多発にも注目すべきだ。流産や早産、胎児の奇形などは女性の生育能力や心の健康に負の影響を与える恐れがある」と懸念を示しました。
喬氏はさらに、「女性の生育能力の向上は人口出生率の上昇につながる基礎であり、多くの面から力を入れるべきだ」と強調しました。具体的には、第一に、政府と社会が女性の生育権益の保護に力を入れ、関連の政策や法規を策定し、女性により良い生育環境を整えます。第二に、生殖健康教育と医療研究を強化し、不妊症・不育症の治療レベルや妊娠中の異常の予防措置を講じ、女性により良い出産の医療保障を提供します。第三に、女性のメンタルケアに力を入れ、心理面の障害やストレスを軽減させ、出産意欲を高め、出産と育児の自信を与えます。(Lin、藤井)