中国科学者 古鳥類の葉食性の早期起源と進化を初めて実証

2023-08-01 14:49:39  CRI

 中国科学院古脊椎動物・古人類研究所が主導する熱河生物群の中古鳥類食性研究にこのほど、新たな進展がありました。研究者は、遼寧省西部の熱河生物群(1億2000万年前)の古鳥類化石の胃の内容物から被子植物の早期分岐であるモクレン類の葉の植物性ケイ素を発見し、初めて古鳥類の葉食性の早期起源と進化を実証しました。この成果はこのほど、国際学術誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に発表されました。  

熱河鳥(ジェホロルニス)の生態環境復元図  

 鳥類は、被子植物の起源と早期多様性の面で協同発展の重要な役割を果たしている可能性があると長い間考えられてきましたが、化石記録が乏しいため、こうした仮説の確証を見つけるのは困難でした。研究者は、被子植物と早期鳥類との相互関係をさらに解明するため、初めて植物性ケイ素の分析方法を用いて鳥類の胃の内容物に対して綿密な研究を行いました。ジェホロルニスの胃の内容物中にモクレン類の葉に由来する植物性ケイ素の証拠が残されていることが研究で判明し、既知の早期植食性鳥類の植物類型をモクレン類の葉に正確に特定することができたと同時に、鳥類の普遍的植食性の樹上棲生態位置の転化に新たな証拠を提供しました。  

ジェホロルニスと現存する鳥類を含む三次元下顎形状PCA(主成分分析)図  

 研究者はまた、X線、CTスキャン、走査電子顕微鏡などの複数の分析手段を利用して、形態計量分析と下顎骨格幾何学形態の定量化研究を結合しました。この成果は早期ジェホロルニスの食性に直接的な証拠を提供するだけでなく、鳥類の食性進化と被子植物の進化との早期関連性にも新たな示唆を与えました。(閣、柳川) 

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