北京
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中国石油天然ガス集団(CNPC)は、四川省で世界で最も難度の高い深度1万メートルの科学探査井「深地川科1井」の掘削作業に着手したと発表しました。同科学探査井はタリム盆地の「深地塔科1井」に次いで、中国が掘削する2本目の1万メートル井です。
深さ1万メートルの石油・ガス掘削は世界の石油・ガス探査分野における「スーパープロジェクト」とされており、工事技術と装備の水準を評価する重要な指標の一つです。標高717メートルの場所で掘られる「深地川科1井」は、設計上の深さが1万520メートルで、底部の最高温度はセ氏224度に、最高圧力は138メガパスカルに達します。専門家の試算によると、「深地川科1井」が直面する圧力は他の深度1万メートル級井戸の2~5倍とのことです。すなわち、「深地川科1井」は世界で最も複雑な深度1万メートル級井戸と言えます。
「深地川科1井」は四川盆地初の万メートル超深井戸の科学探査井戸であり、その目的は科学探査と石油ガスの発見の二つです。掘削には1万2000メートルの深井戸自動掘削機など、超深層の石油・ガス探査・開発で活躍している中国自主開発した重機が投入されるほか、セ氏220度という超高温に耐える作動液などの開発も進められます。今後の深度1万メートル級井戸の掘削への技術と装備を保障することも、狙いの一つです。(朱、鈴木)