北京
PM2.577
23/19
在日米軍基地周辺の水質汚染問題は長年、地元住民の健康を脅かす深刻な脅威です。沖縄の地元メディアもそうした状況に大いに注目し、最近、地元テレビ局が制作した、汚染の原因と被害の状況を伝えるドキュメンタリー『命ぬ水(ぬちぬみじ)』が話題を呼んでいます。
このドキュメンタリーは、沖縄地域の水質汚染が長年にわたって地元の人々にもたらした深刻な被害とその原因にフォーカスしたものです。有機フッ素化合物=PFAS(ピーファス)が地元の水質汚染の主たる元凶であり、沖縄地域で起きた深刻な水質汚染事件のほとんどが、その背後に在日米軍基地の存在があり、在日米軍が責任を逃れることのできない状況を暴露しています。
先日、東京・多摩地域で行われた上映会には、多くの来場者が訪れました。多摩地域には在日米軍横田基地があり、同じくPFASによる深刻な水源地の汚染に見舞われています。多くの鑑賞者は映画を見た後の感想を、人ごとではないと述べています。
来場者には、衆院議員の大河原雅子氏の姿もありました。大河原氏は、「PFAS汚染の問題は日本各地で明るみになりつつある。多くの調査結果が、汚染源が在日米軍基地で大量に使用される泡消火剤と関係があることを示しているが、日本政府の調査ではいまだに結果が発表されておらず、多くの民衆を不安にさせている」と述べました。そのうえで、大河原氏は自身の血液からもPFASが検出されたことから、問題の深刻さを実感していると話し、「多くの市民は汚染源が米軍基地内にあると考えているが、政府はPFAS汚染の原因を特定できないとしか表明していない。在日米軍基地にはさまざまな問題があり、在日米軍基地を抱える自治体には日本国政府の法律による保障がなされるべきだ。米軍基地内で起きた問題でも、米軍自身による調査だけではなく、日本の地方自治体や中央政府も法律や自治体の要請に基づいて基地内への立ち入り調査を行えるようにしなければならない」と訴えました。
ドキュメンタリー『命ぬ水(ぬちぬみじ)』の制作陣は、「汚染事件は衝撃的なものであるにもかかわらず、在日米軍は頑として調査や取材に応じないか、申請を拒否している。ドキュメンタリーを通じて、より多くの人に汚染の深刻さを知ってもらい、日本政府に一刻も早く問題を解決するよう要請してもらうことしかできない」と思いを語りました。(Yan、坂下)