【CRI時評】中米関係を「安定させ、良好にする」鍵は米国の“有言実行”だ

2023-06-20 15:04:32  CRI

 ブリンケン米国務長官は19日に、2日間の中国訪問を終えた。中国滞在期間中には、中国の習近平国家主席がブリンケン長官と会見し、中国の外交担当官がブリンケン長官と会談をした。双方は、中米首脳バリ会談の共通認識を共に実行することで合意することで、両国関係を「下げ止まり」させる前向きなシグナルを発した。

 バイデン米大統領は19日、ブリンケン長官の訪中について「われわれは正しい道を歩んでいる」と述べた。中米関係ウオッチャーらは、中国は一貫して責任ある態度で中米関係の「安定化と良好化」を推し進めており、米国も今回はある程度の歩み寄りの姿勢を示したと指摘した。

 中米関係を改善するには、まず問題点を見出さねばならない。中国側は訪中したブリンケン長官と面会した際に、「中米関係が最低水準に陥った根源は、米国が誤った対中認識を抱き、誤った対中政策を導き出したことにある」との見解を、率直に表明した。この「誤った認識」とは、米国が中国を最も主要な対抗相手であり、最も厳しい長期的挑戦者と見なして、衝突や対抗を避けると言う一方で、ゼロサム競争に踏み切ったことを指す。米国は、対話と意思疎通を求めながら、抑圧と圧迫を行ってきた。

 このように二股をかけて、中米関係を改善できるだろうか。中米関係を「下げ止まり」させて安定させるためには、両国首脳の共通認識の真の実行が急務だ。このことを実現するために最も重要なことは、習近平主席が提起した相互尊重、平和共存、協力とウィンウィンの原則を現実化することだ。中国側はブリンケン長官との会談で、「中国は米国の利益を尊重する。米国に挑戦し、取って代わることはしない。同様に、米国も中国を尊重し、中国の正当な権益を損ねないようにせねばならない」と明言した。

 中でも台湾問題は、中国の核心的利益中の核心であり、中米関係の最も重大な問題でもある。中国が、中米の三つの共同コミュニケで確定された「一つの中国」の原則を真に堅持し、中国の主権と領土の完全性を尊重し、「台湾独立」に明確に反対するよう米国側に促すことは、最も核心的な利益問題におけるレッドラインだからだ。

 中国側はその他にも、米国が「中国脅威論」を騒ぎ立てるのをやめ、中国に対する違法な一方的制裁を取り下げ、中国の科学技術発展に対する圧迫を放棄するよう明確に要求した。中国側は競争を回避も恐れもしないが、競争の名の下に他国の正当な発展の権利を制約することに反対し、競争の考え方で中米関係全体を規定することに反対する。

 これまでのいきさつを見れば、米側による中米関係改善への意思表示は十分だ。欠けているのは実際の行動だ。米国に対しては、言ったことを実行し、誠意と行動で大国のあるべき姿を見せ、中米関係を正しい道に戻すことを希望する。広い地球には、中国と米国がそれぞれ発展し、共に繁栄するに足る容量が十分にある。(CRI論説員)

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