【CRI時評】メッシはなぜ中国で大人気なのか

2023-06-14 11:34:10  CRI

 「メッシが来た」。アルゼンチンの「神の子」リオネル・メッシが中国で試合をする。この情報が連日、中国のSNSをにぎわせている。空港からホテル、練習場に至るまで、メッシとチームメートは中国のサッカーファンから熱い歓迎を受けている。15日に行われるサッカーアルゼンチン代表とオーストラリア代表の親善試合のチケットは、第一弾の販売が開始されると即完売。このハイレベルな試合を観戦することを、中国のファンは心待ちにしている。

 今回の中国での試合は、アルゼンチン代表が2022年ワールドカップ(W杯)カタール大会優勝後に初めて自国以外で行う試合であり、メッシが中国を訪れるのは通算7回目だ。チームに帯同しているアルゼンチンの記者は、中国のファンのものすごい熱意に驚かされたと語っている。

 メッシはなぜ中国で大人気なのか。その理由について踏み込んで考えると、中国とアルゼンチンは深い友情で結ばれ、両国国民が親しみ合っていることが挙げられる。南米の大国であるアルゼンチンは、地理上では中国から最も遠く離れた国だが、中国の古い言葉にあるように「志合者、不以山海為遠(志を同じくする者は、たとえ山海を隔てていてもそれを遠いと思わない)」。

 特にこの10年、中国とアルゼンチンは「一帯一路」協力を共同で推進し、新型コロナウイルス感染症と共同で戦い、「遠く離れた友人」から全面的戦略パートナーへと発展した。今では、アルゼンチンの牛肉、赤エビ、ワイン、蜂蜜、ブルーベリーなどが中国人の食卓に並び、中国企業が請け負った水力発電プロジェクトは地元の人々に恩恵をもたらしている。W杯優勝3回のアルゼンチン代表が、カタールW杯優勝後初の海外での試合地として中国を選んだのは偶然ではないことが容易に見て取れる。

 中国とアルゼンチンの関係発展において、人的・文化的交流は両国国民を近づける「架け橋」だ。

 中国が近年、青少年サッカー育成を重視するようになったことは、中国とアルゼンチンがサッカー交流と協力を深める好機となっている。大まかな統計によると、コロナ禍前には中国から100人余りの青少年サッカー選手がアルゼンチンでトレーニングを受け、アルゼンチンからは数十人のコーチが中国各地の学校で勤務し、とても歓迎された。

 世界的スター選手であるメッシが中国で試合をすることは、中国のファンに喜びをもたらすだけでなく、中国とアルゼンチンのスポーツと文化の交流と協力を促し、その上、両国国民の理解と感情も高めるもので、その意義は並外れている。

 中国のサッカーファンは間もなく北京で、素晴らしいサッカーの試合を観戦し、サッカーの魅力を間近で感じ、W杯王者の姿を楽しむことになるだろう。両国国民も、中国の古い言葉にある「相知無遠近、天涯若比隣(親友に遠近は関係ない、遠く離れた所にいようとも隣同士)」を一層体得するだろう。(CRI論説員)

 

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