【CRI時評】米英豪の幾重にも重なり合う「原子力共謀」を剥ぐ

2023-06-11 13:09:43  CRI

 「『核兵器不拡散条約』の原則と実践の敷居を前例のないほど跨いだ」「国際的な核不拡散体制に深刻な衝撃をを与えた」…‥。ここ数日開催された国際原子力機関(IAEA)の6月理事会で、米英豪の原子力潜水艦協力は出席者の断固反対に遭った。中国の代表はこの問題を巡って特別発言し、各国が共同でIAEAの枠組み内で政府間の議論を尽くすプロセスを推進するよう呼び掛けた。ロシア、パキスタン、インドネシア、ブラジルなど二十数カ国の代表が中国の立場と主張に次々と呼応し、国際的な核不拡散体制と国際ルールを守るよう共同で声を上げた。

 会議の状況から判断すると、3カ国の原潜協力が強烈な反対に遭った理由は、3カ国のやり方が法理や手続きにおいても、ルールにおいても悪しき前例となり、それによってもたらされる負の影響が危険かつ巨大だからだ。

 まず法理において、米英豪の原潜協力は「核兵器不拡散条約」「国際原子力機関憲章」および「南太平洋非核地帯条約」に違反する正真正銘の「三違反」プロジェクトだ。国際的な軍縮専門家の見通しによると、米英が豪州に譲渡する兵器級核物質は何トンにも及ぶ上、純度も90%を超え、64~80個もの核兵器を製造可能だ。

 次に手続きにおいては、「核兵器不拡散条約」の締約国である米英豪が原子力協力を推進するには、IAEAの認可を得る必要がある。国際社会が一斉に非難・反対する中、3カ国は手続きにおいてあの手この手で小細工を施し、原潜協力を強引に「正当化」しようとしている。

 さらにルールにおいては、IAEA内で3カ国の原潜協力について議論する際には真の多国間主義を堅持し、協商一致の原則を順守しなければならない。

 アジア太平洋は協力と発展のホットスポットであり、大国間ゲームの碁盤ではない。原子力の安全性は人類の前途と運命に関わるものであり、一部の人間が私利を追求する政治的道具ではない。米英豪の「原子力共謀」は決して3カ国の私事ではなく、IAEA加盟国によって共同管理されなければならないものだ。(CRI論説員)

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