現代人を驚かせる出土品 3000年余り前の商代の墓発見 陝西省

2023-06-01 13:16:21  CRI

 中国西部にある陝西省考古研究院の孫戦偉副研究員は、国家文物局が5月30日に開催した会議で、同省榆林市清澗県にある寨溝遺跡の考古作業における重要な成果を発表しました。それによりますと、同遺跡とその周辺約300万平方メートルのエリア内で、大型の墓、小型の墓地、鋳銅遺物などさまざまな機能区が見つかりました。 

 寨溝遺跡は商代(紀元前1600年~同1046年)末期の李家崖文化の集落遺跡です。商代末期の高級貴族の墓地計9カ所が見つかりました。陝西省北部でこれまでに発見された高級貴族の墓の中で、規模が最大で数が最多です。 

 墓からは、青銅製の車馬器一式、トルコ石をちりばめた青銅製のツバメ形のベルトバックル、雲形の金耳飾り、青銅製の矢じり、青銅製のおの、貝、玉器、ワニの骨板など、200点余りのさまざまな副葬品が出土しました。

 トルコ石青銅製の鳥飾り

金の耳飾り 

 甲骨文の記載によりますと、商代末期には商王朝の北部と西部に70余りの方国(臣下部族や国家のこと)が存在し、中原地域の殷墟(商代末期の首都跡)と商王朝の政治地図を形成していました。寨溝遺跡の発見により、商代末期の高度に発達した青銅器文明が明らかになりました。発掘された遺物の写真が公開されると、その美しい形と状態の良さが、現代人を驚かせました。ネット上では「現代でもファッションアイテムになりそうな形」「このツバメはとても美しい。何千年たっても生き生きとしている」などのコメントが寄せられています。(hj、柳川) 

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