上海博物館宋元古書展 「国宝」級の珍本が多数公開

2023-05-16 15:25:52  CRI

 上海博物館で16日、「上海博物館蔵宋元古書展」が始まりました。会期は8月13日までです。同展は上海博物館が初めて手掛けた宋・元代(960~1368年)の歴史的古書の大規模特別展で、厳選された写本や刻本、拓本など66点が展示されています。展示品の約半数は中国の「国家貴重古書リスト」や「上海市貴重古書リスト」に指定されており、なかでも「国宝」級の珍本や1冊だけしか伝わっていない孤本が多数含まれてます。

 宋・元代は、中国におけるの書籍発展史上の「黄金期」とされています。製紙技術は成熟期を迎え、墨の製造技術は飛躍と発展の時期に入り、印刷技術はかつてない高水準に達しました。上海博物館は宋・元時代の古書を数十部収蔵しており、極めて精巧で美しい稀少本や孤本も多数あります。

 特別展会場の第1ブロックでは計7点の宋代写経が展示されています。うち北宋の開宝6年(973年)の杜遇写本『妙法蓮華経』2点は同展での制作年が最も古い出展品です。第2ブロックでは木版印刷で制作された宋・元代の重要な典籍が並べられています。中でも南宋の景定2年(1261年)の金華双桂堂刻本『梅花喜神譜』は孤本であり、中国に現存する最も古い版刻画譜です。第3ブロックでは、上海博物館が所蔵する希少な碑文拓本約20点が展示されています。その中には、習字の手本である「法帖」の祖とされる「淳化閣帖」の状態が最も良好なものと勅命によって拓本が作られた「修内司本」も含まれています。(ZHL、鈴木)

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