中米の科学チーム カニクイザル胚の体外25日間培養に成功

2023-05-15 13:30:54  CRI

 中国人科学者が責任者を務め、中国と米国の科学者からなる研究チームの成果がこのほど、国際学術誌『セル』に掲載されました。この成果では、カニクイザルの胚を体外で25日間にわたって長期培養するという3D培養システムが開発されました。研究チームは当該システムを使い、カニクイザルの初期器官の形成を観察しました。

 論文の責任著者である昆明理工大学霊長類転化医学研究院の譚韜教授によりますと、初期胚の発育の解析は生殖医学分野の難点であり、注目される課題でもあり、この分野の研究は流産および先天異常の発生率を下げるのに役立つということです。

譚韜教授提供の継続的発育図、黄色く囲まれた部分は発育中のカニクイザルの胎児

  研究者によりますと、体外培養されたカニクイザルの胚には初期の神経分化に加えて、初期の造血過程、特に造血の第1波の発生が確認されました。さらにチームは、初期の腸の形成も発見し、これは生体内でのカニクイザル胚・胎児およびヒト胚・胎児の腸形成と非常に一致していました。(Yan、野谷)

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