青海可可西里チベットカモシカが大移動開始

　三江源（長江、黄河、瀾滄江の源流地域）国立公園長江源流エリアの可可西里（ココシリ）管理処はこのほど、可可西里に生息するチベットカモシカの、年に1度の大移動が始まったと明らかにしました。

　同管理処所属の五道梁保護ステーションでは、先月26日、第1陣の26頭が109国道経由で可可西里の奥地に向かっているのが観測され、年に1度のチベットカモシカの大移動が始まりました。移動を開始したチベットカモシカは11日現在で283頭に上っています。

　可可西里管理処五道梁保護ステーションの責任者によりますと、既にチベットカモシカが通過する沿線の保護ステーションに対して、管理を強化し、臨時の交通規制やクラクションの禁止、パトロールと救助などの効果的な措置を取って、移動中のカモシカをできるだけ妨げないよう指示しています。

　チベットカモシカは国家一級重点保護動物に指定されており、主に青海省三江源国家自然保護区、新疆のアルチン山保護区、チベットのチャンタン高原に分布しています。毎年4月末から5月初めに、青蔵鉄道と青蔵公路を横切って可可西里奥地の海抜4800メートルの卓乃湖に向かい、そこで出産します。7月には再び移動を始め、8月に元の生息地にたどり着きます。

　チベットカモシカの移動は世界的にも壮大な、有蹄類動物の大移動の一つとされています。（朱、坂下）