「敦煌の娘」樊錦詩氏 北京大学に2億円寄付、敦煌学研究を支援

2023-05-08 13:22:08  CRI

 北京大学はこのほど、建学125周年を迎えました。これを記念して北京大学卒業生、敦煌研究院名誉院長で、「敦煌の娘」と呼ばれる樊錦詩氏(1938年生まれ)は北京大学に1000万元(約2億円)を寄付し、同大学の敦煌学研究を支援することになりました。

 樊氏は1963年に北京大学歴史学部考古学科を卒業、同年9月に敦煌文物研究所に就職し、1998年4月に敦煌研究院院長、2015年1月に敦煌研究院名誉院長に就任しました。同氏は40余年、石窟考古学の研究に没頭し、敦煌莫高窟の北朝(439~581年)、隋代(581~618年)および唐代(618~907年)前期の時代区分を完了し、同氏の著書「敦煌石窟研究百年回顧と展望」は、20世紀の敦煌石窟の研究に対する総括とされています。同氏が監修した「敦煌石窟全集」は百年の敦煌石窟研究を集中して展示したものです。

 同氏が今回寄付した1000万元をもとに樊錦詩教育基金が設立され、敦煌学に関する学術研究、人材育成、国際交流などに用いられます。寄付された資金には、同氏が獲得した専門学術基金からの賞金と本人の長年の貯金が含まれます。同氏は定年退職前から毎年自分の給料から1万元(約20万円)を出して、中国敦煌石窟保護研究基金会に寄付し、これまで30年近く続けてきました。2014年に定年退職後、積立金口座に貯めた45万元(約900万円)を一気に寄付しました。(Mou、野谷)


 

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