北京
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中国東部の山東省淄博(しはく)市で巻き起こった爆発的な「淄博バーベキュー」ブームは、メーデー連休の初日から2日間で全国へと広がり、あっという間に誰もが知る「バーベキューの聖地」となりました。
山東淄博バーベキューフェスティバルの様子
ネット報道によると、淄博市のメーデー連休期間中の宿泊予約数は、新型コロナウイルスによるパンデミック前の2019年と比べて800%上昇しました。これはメーデー連休中に、全国各地から何万人もの人が「聖地」である淄博市に、バーベキューを楽しむためにやって来る(やって来た)ことを意味します。実は早くも3月の時点で、高速鉄道で淄博駅に到着した人の数がすでに1日あたり5万人に達していました。
フェスティバル会場の“映え”スポットで観光客が記念撮影
淄博市政府と文化観光局が打ち上げたバーベキューツアーにおける一連のサービス提供の施策を見れば、淄博市のバーベキューがなぜこんなに人気を博しているかがわかります。淄博市はバーベキュー特別列車を運行し、高速鉄道を案内するボランティアによるサービススタッフまで配置されています。市内でも、バーベキューサイトへの専用のバス路線を開通させ、十分な運行本数が確保されています。また、高速鉄道の切符を持っていれば、10カ所以上の観光スポットのチケットと引き換えることができます。さらに、学生が半額で利用できるユースホステルのほか、わかりやすいバーベキューマップや数日間のオリジナルバーベキューツアーの提供なども、人気の要因の一つとなっています。
フェスティバルの出店屋台では焼きたての串焼きが
あるネットユーザーは、「淄博バーベキュー」がブームとなったもう一つの感動的なきっかけを明らかにしました。淄博市でのバーベキューはそもそも淄博市政府と、同省済南市にある山東大学から隔離された大学生との「再会の約束」でした。昨年、新型コロナウイルス感染症の流行期間中、6、7千人の山東大学の学生が淄博市の臨時隔離施設に送られました。隔離期間中、学生らは淄博市政府による温かなケアを受けました。学生が隔離を終えて淄博市を離れる直前、淄博市政府は長い間しっかりとした食事を取れなかった学生らを気遣い、隔離施設の近くにあるすべてのバーベキュー屋台を借り切って、学生らのために送別会を開きました。そして、感染症の流行が落ち着いた暖かな春の日、再び淄博市でバーベキューをしようと招待していたのです。
そこで、大学生たちは感謝の気持ちを込めて、家族や友人を連れてバーベキューをするという約束を果たしました。まさにこのネットユーザーが言ったように、心遣いと誠実さが「淄博バーベキュー」を有名にし、爆発的な広がりへと繋がったのでした。(ヒガシ、MI)