アルゼンチン　中国からの輸入商品の決済を人民元建てに

アルゼンチンのマサ経済相と鄒肖力駐アルゼンチン中国大使

　アルゼンチンのマサ経済相は現地時間26日の記者会見で、中国からの輸入商品に対するドル建て決済を停止し、人民元建て決済に切り替えると発表しました。これに先立ち、南米のブラジルは人民元による決済を発表しています。

　マサ経済相は、「各企業との合意締結後、アルゼンチンは今月から、価格にして約10億4000万ドル（約1395億円）相当の中国からの輸入商品について、人民元建て決済を開始する。人民元を使用することでアルゼンチンの今後数カ月間の中国商品の輸入ペースが加速し、これに関連した認可手続きの効率がさらに向上する。5月以降、アルゼンチンは価格にして7億9000万ドルから10億ドルの中国からの輸入商品について人民元建て決済を行う見込みだ」と述べました。

　マサ経済相はまた、「人民元を使用することで、アルゼンチンの外貨準備高に対する期待が高まり、自由度もより高くなる」と強調しました。

　アルゼンチン中央銀行は今年1月、アルゼンチンは中国との通貨スワップ協定の内容を拡大すると発表し、これによりアルゼンチンが保有する1300億元（約2兆5212億円）の外貨準備が強化される上、350億元（約6788億円）規模の通貨スワップ枠が活性化されることになります。（雲、坂下）