宇宙科学技術は庶民の生活に活用 中国

2023-04-26 12:56:42  CRI

 4月24日は8回目の「中国宇宙の日」であり、宇宙飛行に関するさまざまなハイテク技術が再び注目を集めています。宇宙科学技術も科学研究者の手により、人々の生活にもますます多く入るようになっています。

 例えば、宇宙飛行技術を用いて宇宙機でよく使われる保温材を繊維や綿片綿状の塊にして、服を作ることができます。綿と変わらないように見える宇宙保温材は、最初は衛星の外殻に使われました。宇宙の温度はマイナス270度前後で、このコーティングの保護があってこそ、衛星内部の温度を0度以上に維持し、内部の電子デバイスが正常に動作することを確保できるのです。

 中国航天科技集団六院の研究者は「この保温材で作られた服は熱伝導率が比較的低く、弾性が特に良く、機械洗浄や水洗いができて、寿命がより長い。重量をほぼ40%軽減でき、保温性を30%高められる」と述べました。また、消費者の保温ニーズを満たすほか、研究開発チームは材料に防水、抗菌、遠赤外線などの機能を加え、庶民により良い着用体験を提供しています。

宇宙育種技術で栽培したミニトマト

 また、宇宙育種技術で栽培したミニトマトは生産量がより多く、味がより良くなります。育種後、1平方メートルの生産量は3~4倍になる可能性があります。宇宙育種は宇宙独自の宇宙放射線、微小重力、高真空などの空間環境要素の複合作用を利用して、より豊富な育種材料を獲得することにより、育種専門家がより速く新種を育成し、育種周期を短縮できるようになります。

 1987年に中国が初めて水稲やトウガラシなどの農作物の種子を宇宙に送りました。その後、40回以上帰還式衛星や有人宇宙船を通じて、1000種類以上の植物の種子を宇宙に送り続けました。宇宙育種新品種は300品種を超え、年間栽培普及面積は3000万ムー(約200万ヘクタール)以上に上りました。

 一方で、中国で主流の携帯電話ナビゲーションソフトの中で、北斗システムは平均1回当たりの測位で利用した衛星数と民間用測位精度などは、いずれもGPSシステムを超え、中国ナビゲーション応用測位に関する全面主導を正式に実現しました。また、地図ソフトが利用した北斗衛星の1日当たりの測位量は4000億回を超えており、ますます正確なサービスを提供できるようになっています。3年間の応用のアップグレードを通じて、北斗ナビゲーションシステムはすでに生活に溶け込んでいます。最新のデータによると、衛星ナビゲーションと測位サービス産業の総生産額は4700億元(約9兆円)前後に達しました。(閣、野谷)

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