中国の新エネ車輸出が世界の自動車運搬船の造船受注を押し上げ

2023-04-21 11:57:05  CRI

 中国などからの新エネルギー車輸出の好調が続く中、自動車運搬船の造船受注量が増えています。中国船舶工業行業協会によれば、今年第1四半期(1~3月期)には世界における自動車運搬船の新規発注が24隻に達しました。いずれも中国の造船会社が受注したものです。

 自動車の遠洋輸送には現在、主に積載台数が5000台から6000台の自動車運搬船が使用されています。新エネルギー車の輸出台数の増加に伴い、自動車運搬船の新規受注の主流は大型船になっています。

自動車運搬船への積み込みを待つ輸出車

 上海のある造船所では、積載台数が7600台の自動車運搬船のブロックごとの建造が終わり、船台での溶接作業が行われています。造船プロセス担当の朱錦標チーフエンジニアは、「輸出輸送における新エネ車に対する安全要求は従来のガソリン車とは異なるため、設計に当たっては、車両のタイプに応じたそれぞれの船内区画を設けている。現在建造中の7000台級の自動車運搬船のほか、積載台数9000台級の自動車運搬船の受注も受けている」と説明しました。

 広東省東莞市にある物流会社の責任者によれば、新エネルギー車に搭載される動力用電池は危険物扱いのため、自動車メーカーはコンテナ輸送よりも自動車運搬船を好む傾向があります。そのために、新エネルギー車の輸出が最も盛んな欧州航路では、輸送力が逼迫(ひっぱく)する状況が続いているとのことです。(Yan、鈴木)

 

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