何億匹ものホタルの群れはまるで銀河=中国四川省

2023-04-20 12:58:10  CRI

 中国南西部の四川省青神県では、現在、ホタル鑑賞のベストシーズンを迎えています。現地の1万3000ヘクタール以上に及ぶ竹林には無数の林の妖精・ホタルが生息しています。夜のとばりが降りると、おびただしい数のホタルが、湖のほとり、竹林の中、芝生の上でキラキラとした光を放ち、まるでロマンチックな童話の世界に入り込んだような情景を作り上げています。

中国の四川省青神県は今がホタルの鑑賞シーズン

 現地では野生ホタルの数が数億匹にも上り、中国西南部で最大規模のホタル鑑賞の名所になっています。3月末の鑑賞シーズンに入ると、その名に惹かれて訪れる観光客が多いため、現地では専用の鑑賞エリアを設けて、1日に受け入れる観光客数の上限を6000人に制限しています。

 ホタルが光るのは生物の発光反応によるもので、体内に存在する蛍光色素などが酸化し、ATP(アデノシン三リン酸)を効果的に利用して発光するメカニズムです。こうした生物の発光メカニズムは現在、医療検査、食品検査などの分野に応用されています。

 現在、世界中に生息しているホタルは2000種以上に上りますが、中国にいるホタルはそのうちの200種から300種です。中国の科学者は長年の研究を経て、ホタルの人工繁殖で画期的な成果を上げており、ホタルの多様性保全のために技術的な支援を提供しています。野生のホタルは鑑賞期間がわずか7日間ほどですが、青神県のホタルは人工繁殖のために数カ月間の鑑賞が可能です。(殷、坂下)

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