【CRI時評】頻繁にアルゼンチンを訪問する米政府高官が「口を開けば中国に言及」する理由

2023-04-19 14:48:47  CRI

 米政府高官が最近頻繁にアルゼンチンを訪問する目的について、アルゼンチンメディアのパヒナ12は「中国とアルゼンチンの関係を希薄化させようとする試み」と論じている。「米国は中国の中南米地域における協力、特にアルゼンチンとの協力を常に監視しているようだ」と指摘するメディアもある。中国とアルゼンチンの正常な協力は、米国を背中にとげが刺さっているかのように落ち着かなくさせている。

 米国がそのようである理由について、アルゼンチンメディアは、「バイデン米大統領は就任後、前任者の対中封じ込め政策を強化しており、中国が中南米や世界で勢いを拡大するのを見たくない」と分析している。アルゼンチンは中南米の大国だ。中国とアルゼンチンの友好協力は近年、絶えず深化している。2022年2月にアルゼンチンは「一帯一路」イニシアチブに最初に正式加入した中南米の大国となった。これは発展途上国間の相互尊重、互恵・ウィンウィンの実務協力だ。しかし米国にとって見れば、中国とアルゼンチンの協力は、米国の利益に挑戦し、米国の覇権を脅かすものであるため、手段を選ばずにそれを妨害し破壊しようとしている。

 原子力エネルギーを例に取ると、22年4月に米国務省のアン・ガンザー国際安全保障担当国務次官は代表団を率いてアルゼンチンを訪問し、アトーチャ原発3号機のために中国が提供する技術について「国際規格に準拠せず、設計と安全に問題がある」などとあれこれ口出しした。しかし、こうした米国の主張について、アルゼンチンの原子力発電会社は研究報告書で「科学的根拠に欠ける」と指摘している。

 今日は過去とは違う。中南米諸国は団結、協力、発展を切望しており、独立自主を求める声はますます強くなっている。22年6月に米国が主催した第9回米州首脳会議は、中南米諸国の抵抗に遭い、出席者が過去最少となった。今年1月には、中南米・カリブ諸国共同体(CELAC)第7回首脳会議が「ブエノスアイレス宣言」を発表し、外来の干渉と覇権主義に断固反対することで合意した。

 19世紀末にメキシコのポルフィリオ・ディアス元大統領は、自国について「神から遠く離れ、米国にとても近い」と嘆いた。いま中南米で起こっていることは、「新興市場国が発展に努める中、中南米は『米国にとても近い』という歴史的運命を変えることができる」とするアルゼンチンメディアの見解を実証している。(CRI論説員)

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