中国初のドローンによる高速道路自動パトロールシステムが誕生＝重慶市

　中国西南部の重慶市でこのほど、ドローンを使った初の高速道路自動パトロールシステムが構築され、使用を開始しました。

ドローンによる重慶市の自動パトロールシステム

　これまでのドローンによるパトロールとは異なり、このシステムではドローンの飛行経路をあらかじめ設定することで、重点路線を通行する観光バスや公共輸送のバス、危険物運搬車両、大型貨物輸送車両、通行頻度の高い車両を対象に自動的なパトロールを行って管理することができ、リアルタイムでの情報収集、サイズの計測、走行路線の精査などを行います。また、適宜伴走飛行を行って、道路輸送のオフサイト管理を行います。人が実際に到達することが困難な橋梁下部のスペースやトンネルの上部などを対象に、顕在化していない危険性を多元的にモニターし、道路の安全上のリスクを早期に発見します。他にも、このシステムは霧の発生時や夜間には、赤外線探知機能を働かせて赤外線画像による目視検査を行うと共に、バックグラウンドで道路状況の3Dモデルを生成し、通行状況、サービスエリアの人と車両の通行量、道路工事の作業状況などを分析して、全天候型で24時間体制の道路監視を行います。土砂崩れや地盤沈下などの地質災害発生時には、このシステムは災害発生現場の特定、現場調査、被災面積の計算を迅速に行い、救援担当部門にリアルタイムでデータを送り、障害物撤去作業や救援活動の遠隔誘導を行うことが可能だということです。（殷、坂下）