日本の放射能汚染水の海洋放出に「強く反対」が9割超 国際世論調査

2023-04-17 13:52:07  CRI

 中国の中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ/CMG)傘下の中国国際テレビ(CGTN)が、日本政府が福島第一原発の放射能汚染水の海洋放出計画を進めていることをめぐって世界のネットユーザー向けに実施した世論調査で、93.21%の人が放射能汚染水の海洋放出に強く反対していることが分かりました。


福島第一原発

 海に放出される汚染水には60種を超える放射性物質(核種)が含まれており、その多くは、現状では効果的に処理する技術がまだありません。しかし、日本政府と東京電力は、ほぼすべての核種の除去を実現したとして、処理水が安全かつ無害であると主張しています。今回の世論調査ではこの点について回答者の90.28%が「日本政府と東京電力の発表には信ぴょう性がない」と考えており、また、全体の86.45%が日本の放射能汚染水の処理は「非科学的でオープンでなく、かつ不透明だ」と批判しています。

 ドイツの海洋研究機関の研究によれば、福島第一原発の放射能汚染水の海洋放出が始まれば、放射性物質は57日以内に太平洋の大半の海域に拡散し、10年後には世界の全海域に広がる恐れがあります。CGTNフランス語放送のある視聴者はこれについて、「世界の全ての人は、日本の放射能汚染水の処理技術に関して情報を知る権利がある」とコメントしています。今回の世論調査では、この考えに賛同する人が全体の86.79%を占め、「放射能汚染水の処理は日本のみにとどまる問題ではなく、海洋放出の強行はリスクを他国および全人類に転嫁する行為だ」との声が上がっています。

 この世論調査はCGTNの英語、スペイン語、フランス語、アラビア語、ロシア語のプラットフォームで行われ、24時間以内に3万3746人が参加しました。(鵬、坂下)

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