【CRI時評】東西半球の「古い友人」が新たな未来を切り開く

2023-04-16 14:08:47  CRI

 「中国とブラジルの指導者が歴史をつくる」「ルーラ氏の訪中はブラジルにチャンスの扉を開く」「習主席との会談後、ルーラ大統領のスーツケースは各種の二国間協議と協力計画で満たされた」。15日に終了したブラジルのルーラ大統領の訪中を、ブラジルのメディアと各界はこのような言葉で高く評価した。

 中国とブラジルはそれぞれ東西の半球において最大の発展途上国であり、重要な新興市場国で、距離は遠く離れているものの、長い交流の歴史がある。今から200年余り前、中国の茶農家の第一陣がブラジルに渡って茶を栽培し技能を伝えた。新中国成立後、中国とブラジルは1974年8月15日に国交を樹立し、二国間関係は絶えず発展を遂げている。ルーラ大統領は中国を4回訪問し、「中国人民の古い友人」と呼ばれている。

 ルーラ氏の今回の訪中行程から分かるのは、中国と新たな分野での協力を拡大したいというブラジルの強い意欲だ。ルーラ氏は上海で、中国のテクノロジー企業、華為技術(ファーウェイ)の研究センターを見学し、中国最大の電気自動車メーカー、比亜迪(BYD)の幹部と会談した。低炭素経済、デジタル経済、情報通信技術から航空・宇宙開発に至るまで、中国とブラジルがハイテク分野でのより幅広い協力空間を開拓していることは、発展途上国が先進国による技術独占を打破する上で強力な模範的効果がある。

 「なぜこれらの国々は米ドルで決済しなければならないのか。なぜ人民元や他の通貨ではできないのか」。ルーラ氏が13日に上海で新開発銀行のルセフ総裁の就任式に出席した際に述べたこの言葉が、広く注目された。目下、一部の先進国が「脱グローバル化」を力の限り推進し、デカップリング(経済の切り離し)やサプライチェーンの切断を鼓吹しているため、世界経済の回復に大きな困難がもたらされている。米国が国内のインフレを抑えるために急進的な利上げを続けていることの悪影響が波及し、多くの新興市場国に深刻な衝撃を与えている。新興市場国による「連合自強」の叫び声はますます強まっている。

  平和を求め、発展を求め、現代化を求める。これはブラジル国民の願望であり、中国人民の願望でもある。新時代の中国・ブラジル関係は、両国首脳のリーダーシップの下で、さらなる高みに上り、両国国民にさらに多くの幸福をもたらし、中国・中南米協力および世界の平和と発展に新たな活力を注ぎ込むに違いない。「ブラジルが中国との関係を継続的に発展させるのを誰も止められない」とルーラ氏が断言した理由を理解するのは難しくない。(CRI論説員)

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