北京
PM2.577
23/19
タイ王国海軍は10日、中国上海の造船会社・滬東中華造船の造船所で071ET型のドック型揚陸艦が引き渡されたことを明らかにしました。タイの英字紙『バンコク・ポスト』は同国海軍からの情報として、潜水母艦に利用されるこの新たな護衛艦が27日にタイに到着すると伝えました。同艦は東南アジアで最大の現役軍艦になる見込みです。
ドック型揚陸艦「チャン」引き渡し証書の締結式
造船契約が締結されたのは2019年9月9日で、中国にとって初めての揚陸艦の輸出でした。『バンコク・ポスト』によれば、今回の揚陸艦購入はタイ海軍の「20年計画」の一環です。同計画では同様の大型強襲揚陸艦を4隻保有し、2036年までに就役させて各種任務に当たらせるということです。
タイ海軍のシリサワット副長官は今年1月4日に上海で行われた進水式に出席し、同艦を「チャン(HTMS Chang III)」と命名しました。同艦は全長213メートル、船幅28メートル、最大速力25ノットで、航続距離は1万カイリです。排水量は2万トン超で、少なくとも海兵隊員600人と上陸用舟艇2隻、ヘリコプター5機の搭載が可能です。
また、同艦は費用対効果の面でも優れています。タイメディアの報道によると、同クラスの米国のサン・アントニオ級ドック型輸送揚陸艦の建造単価が8億9000万ドル(約1200億円)であるのに対し、「チャン」の購入価格は約2億ドル(約260億円)ということです。
タイ海軍は、今月12~17日の間に中国に代表団を派遣し、中国製のCHD620型潜水艦用エンジンの購入について話し合うことを明らかにしました。(鵬、鈴木)