【CRI時評】国防総省の機密文書流出、米国は盟友にどう説明する?

2023-04-13 11:37:21  CRI

 3月初めまたはそれ以前から、米国の機密性の高い軍事情報文書がインターネット上に出回った。その数はとても多く、100点余りに上る。内容は強烈で、ロシアとウクライナの衝突への米国政府の深い関与や、ウクライナ、韓国、イスラエルの上層部に対する継続的な盗聴や監視などに及ぶ。米国防総省の機密文書流出は、1カ月余りにわたる拡散を経て全世界に知れ渡り、2013年のウィキリークス流出事件以来、最も深刻な情報漏洩事件となっている。

 米国が盟友に対して無差別に盗聴や監視を行ってきたことは数十年来の公然の秘密とはいえ、この最新の暴露は米国の盟友らを深く傷つけた。流出した文書には、ウクライナ軍による春の攻勢計画や、ウクライナ軍の編成や武器引き渡し、兵力などでの西側諸国の支援といった、ロシアとウクライナの衝突の詳細に関するものが大量に含まれている。その他、イスラエルの司法改革や、ウクライナへの殺傷兵器の提供の可否に関する韓国高官の秘密協議も皆、米国の監視下にある。

 米国はなぜ盗聴や監視にこれほどまでに夢中になっているのか。歴史を振り返ると、米国の覇権主義的思考にはもともと真の盟友という概念はない。米国は、早くも第一次世界大戦や第二次世界大戦の頃に監視や検閲を開始し、第二次世界大戦後には、盟友に安全保障と経済援助を提供できると主張した。しかし、時がたつにつれて、米国の好戦的な本性と横暴なやり方は盟友の利益と一致しなくなり、盟友らはますます遠ざかっている。

 あまり従順でない盟友に対する米国の解決策は、「絶対安全」という身勝手な心理から、盟友への支配を根本から強化し、その一挙一動を常に警戒し、その弱みを握ることさえして、覇権を守るための使いやすい「道具」とすることだ。盗聴や監視はますます「必要な手段」になりつつある。人々は、ヘンリー・キッシンジャー氏の「米国の敵になるのは危険だが、盟友になるのは致命的だ」との言葉を思い出さずにはいられない。(CRI論説員)

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