“パンダ血”の心臓病の子ども 南京で無料手術

2023-04-13 12:27:44  CRI

(手術室に運ばれる小輝さん)

 中国では、先天性心臓病をもつ赤ちゃんが毎年約10万~15万人生まれており、出生異常の中で1位となっています。また、さまざまな事情により、高原地区での先天性心臓病の罹患率が平原地区を上回っています。

 先日、中国西部の青海省の先天性心臓病をもつ子どもの患者52人が東部の江蘇省南京市で無料の治療を受けました。そのうちの1名は、あまりにも希少なために“パンダ血”とも呼ばれるRH陰性O型血液の患者でした。

 今年12歳の小輝さんは、青海省西寧市で生まれ、生後2カ月の時に先天性心臓病と診断されました。小輝さんの両親は2度にわたって彼をはるか離れた天津の病院に入院させ、治療を受けさせましたが、小輝さんの血液型がRH陰性O型のために手術用の血液が足りず、2度とも手術を断念せざるを得ませんでした。

 今年3月、南京医科大学第二付属医院が青海省に医療チームを派遣し、先天性心臓病の検出と巡回診療に取り組みました。南京に行けば無料で手術を受けられると聞いた小輝さん一家は大いに喜びましたが、血液型の問題が一家をためらわせました。

 すると、小輝さんが南京に着いた翌日、南京市にある江蘇省血液センターから小輝さんの手術に必要な血液が病院側に提供され、4月6日、両親が温かく見守る中、小輝さんの3時間にわたる手術が行われ、無事に成功しました。

(治療を受け、故郷の青海に戻る子どもたち)

 小輝さんの手術以前にも、多くの子どもが介入治療や手術などの医療救助と支援を受けていました。病院側は患者の子どもたちにおもちゃやプレゼントまで用意し、退院前には全快した子どもたちを水族館や野生動物園にも案内しました。手術を受けた子どもたちは相次いで退院し、故郷の青海に戻り、新しい暮らしを迎えています。(Lin、坂下)

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