【CRI時評】サウジとイランが北京で握手して1カ月、中東では重大な変化が続出

2023-04-10 19:13:26  CRI

 4月10日で、サウジアラビアとイランによる北京対話から、ちょうど1カ月が経過した。この1カ月間、中東地域からはほぼ毎日、よいニュースや新たな進展が伝えられた。訪問、握手、会談が繰り返され、中東の大地では「和解の潮流」の勢いが増してきた。

 サウジアラビアの外交代表団は現地時間8日、イランの首都テヘランに到着し、双方の大使館・領事館再開に向けた作業の詳細を協議した。これに先立ち、両国外相は北京市内で会談した上で、正式な国交回復を宣言した。サウジとイランは、テンポが速く効率の高い北京対話の「ロードマップ」と「タイムテーブル」に基づいて関係改善の道を前進しつづけ、行動によって和解の誠意を具体的に示した。

 例えばイエメン情勢だ。サウジ-オマーン代表団は8日、武装組織のフーシ派との停戦交渉を予定してイエメン首都のサヌアに到着した。外部は、8年間続いたイエメン内戦が終結する可能性が出てきたと見ている。次にシリアとアラブ諸国とのやり取りを見てみよう。サウジとシリアは3月、両国の大使館を再開することで合意した。トルコとエジプトも関係を修復しつつある。3月下旬には両国の外相がカイロで会談した。トルコが閣僚級の高官をエジプトに派遣するのは十数年ぶりだった。双方は両国関係について、適切な時期に大使の交換を回復すると宣言した。

 中東内部の視点で見れば、人々は長年にわたって戦争に苦しみ抜き、平和を渇望してきた。外部関連の動きでは、米国は近年になり中東からの「脱出」を加速させている。多くの中東諸国は、米国政府は盟友に対する伝統的な安全保障の約束を放棄したとして、米国は信頼できないと考えるようになった。中東諸国の戦略的自主性を求める意識は明らかに強まっている。同時に、ロシアとウクライナの紛争も、中東諸国に警戒心をもたらした。中東諸国は外部からの干渉から抜け出して、団結と協力を強化して、中東の将来と運命を自らの手で真に握らねばならないと考えるようになった。

 その過程において、中国の「争いごとの一方だけの肩を持たない」、「私欲を持たない」、「小さなグループを作らない」という公正な立場は、中東諸国の信頼を獲得してきた。中国が提起したグローバル安全保障イニシアチブは中東諸国、さらに国際社会で歓迎されている。米ウイルソン・センターに所属する米中関係キッシンジャー研究所のロバート・デーリー所長は、中国が何年間もオープンに、かつ堅実に作業を続けてきたからこそ、サウジとイランの和解という目的が達成されたとの認識を示した。米紙「ウォールストリート・ジャーナル」は、中国が(サウジとイランの)仲介に成功したことは、中東地域で新時代の扉が開かれたことを象徴すると報じた。さらに、積極的に仲裁と交渉を促進してきた中国は、中東の「和解の潮流」の力強い推進者になったとした論評もある。(CRI論説員)

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