数千匹の揚子江ワニ 温室から屋外に引っ越し

2023-03-28 14:25:57  CRI

 中国東部の安徽省揚子江ワニ(ヨウスコウアリゲーター)国家級自然保護区では気候が暖かくなったことに伴い、冬眠から目覚めた数千匹の揚子江ワニが、続々に屋外へと移されています。

 揚子江ワニは変温動物で、毎年冬には冬眠が必要です。野生の揚子江ワニは自分で穴を掘って冬眠しますが、人工的に繁殖した揚子江ワニは野性が強くなく、しかも数千匹もの揚子江ワニが穴を掘るのに十分なスペースがないため、毎年冬になると人の手で屋内に運び、越冬させます。暖かくなった現在は、冬眠を終えた揚子江ワニを屋外に移す必要があります。

 飼育員によると、屋外に出された後のワニは体を動かしながら少しずつ環境に適応している段階で、当分は餌をやる必要はないということです。ワニたちが徐々に餌を食べ始めるのは4月末頃からとみられています。

屋外に移された揚子江ワニ

 保護区では野生の揚子江ワニが自ら越冬できるためのプロジェクトを進めています。温度や湿度を制御できる人工の地下洞窟を設け、揚子江ワニの状態をリアルタイムで監視できるようになるとのことです。次の冬には、揚子江ワニが洞窟内で越冬することができるようになるため、「屋外への引っ越し」は揚子江ワニにとって最後となる見通しです。(Mou、鈴木)

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