兵馬俑に対する考古学発掘、秦軍の神器を解明

2023-03-17 11:36:03  CRI

 中国の考古学者は2009年から13年をかけて、兵馬俑(陝西省西安市臨潼区の秦始皇帝陵兵馬俑坑)1号坑に対し3回目の発掘を行いました。現在までに陶俑(とうよう、中国古代墳墓の副葬品、木・土・陶・金属などの材質を用いて作った人間を模した像)、陶馬、兵器など1000点(セット)以上が発掘・整理され、秦軍(秦の軍隊)が中国を統一する際に使用した兵器や当時の布陣方法などを明らかにしました。

兵馬俑の考古学研究で新たに解明された秦軍の神器

 秦始皇帝陵博物院研究館の申茂盛氏は、「今回の発掘では数十点の長い兵器が発見された。短い兵器は主に青銅の剣を発見した。これまでの発掘では将軍俑の使う剣は1本しかなく、長さは81センチだ。発掘された5本の完全な剣はいずれも兵士用で、長さは88~91センチだ。発掘当時は剣が陶俑に掛かっており、元々の位置に置かれたままで移動しておらず、その付属品も元のままである。これは貴重なもので、二つの問題を解明できる。一つ目は剣が兵士の標準装備で、誰でも持っていること。二つ目は剣のつけ方で、兵士の腰に掛けていたことだ。これまで剣は背中に背負っていたという説があり、でなければなぜ『負剣(剣を背中に背負うこと)』という言葉あるのかということだ。しかし、この説は間違っているかもしれない。今回の発掘ではこの問題が非常に明確に説明された。剣は腰にぶら下げて、そしてそれを背中に押して、背中から抜くのだ」と述べました。(Mou、野谷)

 

 

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