習近平氏 人類社会の現代化を推進する新たな思考とグローバル文明イニシアチブを提唱

　中国の最高指導者である習近平氏は15日、中国共産党と世界の政党のハイレベル対話会において、人類社会の現代化を推進する新たな思考とグローバル文明イニシアチブを提唱しました。

　——われわれ人類に必要なのは、どのような近代化なのか。二極化か、それとも共同富裕か。物質至上主義か、それとも物質と精神の調和した発展か。水を干上がらせて魚を取ることか、それとも人と自然が調和して共生することか。ゼロサムゲームか、それとも協力とウィンウィンか。他国の発展モデルをまねるだけか、それとも自らの国情に立脚して自主的に発展するのか。

　こうした問い掛けに対して、習近平氏は今回の対話会で、「現代化志向の人民性」「ルートの多様性」「プロセスの持続性」「成果の普遍的恩恵性」「揺るぎないリーダーシップ」の5点を主張しました。

　「現代化志向の人民性」には、習近平氏の国政運営の核にある理念が「人民を中心に置くこと」であり、人民の美しい生活の実現こそが現代化国家建設の目的であることが表れています。また、「成果の普遍的恩恵性」は、習近平氏が提唱する人類運命共同体という思想を具体的に表現したものです。

　対話会で習近平氏は「現代化を目指す全ての国々は、共に築き、共に分かち合い、共に勝ち取る道を歩むべきであり、先行する国々は誠意をもって他国の発展を助けるべきだ。他人の明かりを吹き消しても、自分を明るくはできない。人の道を遮っても、自分自身がより遠くに到達することはできない」と強調しました。

　今回の対話会で習近平氏は「グローバル文明イニシアチブ」を提唱しました。これは、2021年9月に提唱された「グローバル開発イニシアチブ」と、2022年4月に提唱された「グローバル安全保障イニシアチブ」に続く、もう一つの国際公共財といえます。

　「グローバル文明イニシアチブ」には、世界の文明の多様性を尊重すること、全人類に共通する価値を発揚すること、文明の継承とイノベーションを重視すること、国際的な人的交流と協力の強化を共同で提唱していくことなどが含まれています。

　習近平氏は「異なる文明が受け入れ合い、共存し、交流し、参考にし合うことは、人類社会の現代化プロセスを推進し、世界の文明の花園を繁栄させる上でかけがえのない役割を担っている」と述べました。（藍、謙）