【CRI時評】警戒!米英豪が「パンドラの箱」の蓋に手をかけた

2023-03-15 11:59:04  CRI

 米英豪3カ国の指導者は13日に会談し、オーストラリアへの原子力潜水艦の配備計画を発表した。豪当局者によると、同国の負担額は2055年までに2450億米ドルになる見通しだという。

 この計画が実行に移されれば、アジア太平洋地域の平和と安定が損なわれ、国際的な核不拡散体制に衝撃を与え、軍拡競争を刺激し、「パンドラの箱」を開けるように、後々の心配が絶えなくなることは必至だ。

 米英豪はいずれも核拡散防止条約(NPT)の締約国だが、逆行して「核拡散事件」を画策している。3カ国の協力は、NPTの目標と原則、国際原子力機関(IAEA)憲章および南太平洋非核地帯条約の関連規定に反するものだ。

 3カ国はこの1年余りの間にIAEAで何度も「裏工作」を行ってきた。保障監督免責を手配するよう事務局を脅し、IAEAの関連決議に修正案を盛り込もうと試みるなどしたが、いずれも挫折した。そうした中で原潜協力の詳細を発表することは、国際社会に真っ向から対立する側に立つようなものだ。

 米英豪は、地域の紛争や対抗をあおる北大西洋条約機構(NATO)のやり口をアジア太平洋地域に複製しようと試みると同時に、原潜協力を頑として推し進め、各自の経済的思案もある。当初、フランスはオーストラリアと約660億米ドル規模の通常動力型潜水艦の建造契約を結んでいたが、米英によって奪われてしまった。金額は現在、数倍増の2450億米ドルにまで膨れ上がっている。全世界で「血を吸ってきた」米英の一部の軍需企業は再びこの機会に大もうけしようとしている。原潜配備計画はオーストラリアに30年間で約2万人の直接雇用を創出する見込みだという。

 原潜協力は米英豪の私事ではなく、IAEAの全メンバー国の利益に関わるもので、全メンバー国が政府間プロセスを通じて共同で話し合い決定すべきことだ。(CRI論説員)

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