<全人代>村人に「携帯電話を新たな農具に」と呼びかける若い女性

2023-03-10 11:34:34  CRI

 現在北京で開催中の中国の最高国家権力機関である全国人民代表大会(全人代)には3000人近くの代表が参加しています。遼寧省朝陽市木頭城子鎮住民の王穎さんはその一人です。1992年生まれの王さんは今年初めて代表に選ばれましたが、全人代に出席するために北京へ来る時も、故郷の特産品の粟を持ってくることを忘れませんでした。

 王さんはかつて司法試験を受験する考えでしたが、考えを変えて2014年に大学を卒業した後には故郷の十家子村に戻りました。彼女は毎日村中を回り、故郷のさまざまな特産品を研究して、外部にいかにして販売するかを考えました。中でも最も難しかったことは、村人たちに「電子商取引」の概念を受け入れてもらうことでした。王さんは携帯電話の利用について、小さな村の知られざる農産物を電子商取引を通じて都市の消費者と結びつけるための「私たちの新しい農具だ。ライブコマースは私たちの新しい農作業だ」と村人に言い聞かせました。 

ライブコマース中の王穎さん 

 王さんは村に合作社(協同組合)を設立する立役者にもなりました。また、村人らを率いてビニールハウスを作ってブドウと野菜を栽培する、施設型農業を始めたほか、作付け構造を調整し、良質な粟とスイートコーンの栽培面積を増やしました。同時に、インターネットを通じて雑穀やイチゴ、酢などの農産物を販売しました。彼女が率先して取り組んだことで村は大きく変わり、村人一人当たりの年収も以前の数千元から現在の数万元にまで増えました。

 王さんは全国人民代表大会の代表に選ばれてから調査を重ねた結果、農村の振興を促進するには農産物の生産と販売方式を転換するだけでなく、農村振興の実践に若者、特に大卒者を引きつける必要があると認識するに至りました。王さんは今後の発展に向けて、「インターネット+農業」の新たな強みを十分に生かし、インターネットを介した農産物の最初の一歩と最後の一歩の部分を整備することが大切だと語りました。王さんは、若者が出稼ぎせずに地元で職に就き、自宅でお年寄りや子どもの面倒を見ることができれば、人々の「幸福指数」はますます高くなると信じています。(閣、鈴木)

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