【CRI時評】中国式現代化を推進、世界とチャンスを共有

2023-03-06 10:53:25  CRI

 全国人民代表大会(全人代)と中国人民政治協商会議全国委員会(全国政協)の今年の年次総会は、中国共産党第20回全国代表大会後に初めて招集・開催される年次総会で、注目されるのは、中国式現代化がどのように推し進められるかだ。中国政府が5日に最高権力機関である全人代での審議に向けて提出した2023年の政府活動報告が強調するのは、「穏中求進(安定の中で進歩を求める)」活動の総基調の堅持、経済運行の全体的な好転の促進、質の有効な向上と量の合理的な成長の実現だ。世界経済の下押し圧力が増す中、この政府活動報告は世界に得難い信念を注ぎ込んでいる。

 中国の国内総生産(GDP)は、過去5年間に121兆元にまで増え、年平均成長率は5.2%で、10年間で見れば70兆元近く増加し、年平均成長率は6.2%で、高いベースの上での中高速成長を実現し、質の高い発展へ向かっている。中国経済が22年に国内外における多重の予想を上回る要因による衝撃の下で3%の成長を実現したのは、極めて容易なことではなく、強靭(きょうじん)さと巨大な潜在力を示した。

 中国は今年のGDP成長率目標を5%前後に設定した。中国経済の発展が直面する内外の状況を十分に考慮し、現代化の進展を着実に推進するという需要に合致し、予測の安定と信念の強化に資するものだ。

 国際通貨基金(IMF)の最新の見通しによると、23年の世界経済成長率は2.9%で、22年から0.5ポイント鈍化する。こうした中、中国が経済成長率目標を5%前後としたのは、合理的な設定であり、市場の予測に基本的に合致する。

 世界的に見ると中国経済への信念も絶えず蓄積されている。このところ多くの国際機関が相次いで23年の中国経済の成長見通しを引き上げている。フォルクスワーゲン、アップル、メルセデス・ベンツ、ファイザーなど多くの多国籍企業の幹部が投資について話し合うために中国を訪問したか、または中国訪問を計画している。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、中国経済について、リバウンドの勢いで卯(う)年の幕を切り、今年の世界経済がより力強く成長する可能性を高めたと論じている。

 政府活動報告は、経済成長見通し以外にも、「都市部新規就業者1200万人前後、都市部調査失業率5.5%前後」「消費者物価上昇幅3%前後」「輸出入の安定促進・質的向上」「GDP1単位当たりのエネルギー消費量と主要汚染物質排出量の継続的減少」など発展の主要目標を掲げた。これらの目標の設定は、「経済成長・雇用・物価を安定させる」中国政府の決意と発展の質を重視する中国政府の姿勢の現れだ。

 今年の中国経済発展に向けた主要な活動には「内需拡大に力を入れる」「現代化産業体系の建設を加速する」「外資の誘致と活用により力を入れる」「重大な経済金融リスクを防止・除去する」などが含まれる。これらは中国式現代化の着実な推進に資するだけでなく、世界により多くのチャンスをもたらす。

 政府活動報告はまた、開放を一層拡大するというメッセージを伝えている。中国の輸出と輸入を合わせた貿易総額は、過去5年間の年平均成長率が8.6%で、40兆元を突破し、何年も連続して世界一で、外資誘致と対外投資は世界上位で、関税総水準は9.8%から7.4%に低下している。今年1月の実行ベース外資導入額は前年同月比14.5%増の1276億9000万元だった。「現代サービス業分野開放の力を強める」「外資企業の内国民待遇を確実に実施する」「制度型開放を着実に拡大する」。政府活動報告で打ち出された一連の措置は、外資の中国市場参入により広大でより安心な発展空間を提供するだろう。

 「社会主義現代化国家の全面的建設に向け幸先の良いスタートを切る」。これが今年の経済・社会発展に対する全体的要求だ。目下、外部環境の不確実性が増し、国内では経済成長の安定的向上への基盤固めが引き続き求められるが、中国経済の長期的な上向きというファンダメンタルズは変わらず、中国人民には着実な仕事で未来を勝ち取り、世界とウィンウィンを実現する信念がある。(CRI論説員)

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