南京市民、ネット通して「老馬」を続々追悼

2023-03-06 13:05:58  CRI

 今年初め、ある訃報が中国のソーシャルメディアで広く伝えられました。訃報を読んだ多くのネットユーザーが心を打たれて涙を流しました。それは南京紅山森林動物園の飼育員が手書きした「ラオマー(老馬)」という名のマレーグマの訃報でした。「ラオマー」が亡くなった後の60日目に当たる3月1日には大勢の南京市民が、子供の頃に撮った「ラオマー」の写真をソーシャルメディアに投稿し、この古き友を偲びました。

 マレーグマの「ラオマー」は1989年生まれの南京紅山森林動物園の元老級の住民で、動物園の数十年の発展と変化を自分の目で見てきました。動物園の熊館は、かつては動物がいる場所を掘り下げる従来型の構造で、観光客は高いところに立って餌をやることができました。月日が経つにつれて「ラオマー」は頭をあげて、立ったままで観光客に餌を求めることを覚えました。動物園は2010年に、動物ショーと有料の餌やりを廃止して、2018年には「ラオマー」が住む熊館など複数の動物館舎の改築が始まりました。

 「ラオマー」は2021年に新居に引越しした時点で人間の90歳に相当する32歳でした。多くの歯が抜け視力も衰えて、歩き方もよろよろとするようになりました。しかし幸いにも、飼育員の手厚い世話を受けて「ラオマー」はずっと元気でいました。しかし昨年の冬になり、「ラオマー」は眠っていることが多くなり、食べる量も前よりずいぶん少なくなりました。飼育員らは、残された日が多くないことに気付きました。そして2022年の最後の日に、暖かいわらの中で寝ていた「ラオマー」は、夢の中で安らかに旅立ちました。

 「ラオマー」が死んだ後、南京市民が続々と動物園の熊館を訪れ、古い友をしのびました。多くのネットユーザーが「すべての人にとって、子供のころの思い出に動物園がある。動物を見る年頃が過ぎても、共に成長した動物は一生の友だ」などと書き込みました。(Mou、鈴木)

牛乳を自分の体をこぼしてふざける「ラオマー」

 

動物園が発表したマレーグマの「ラオマー」の手書きの訃報

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