湖北省の武漢協和病院、生後53日の女児の心臓移植に成功

2023-03-06 13:10:53  CRI

 中国中部に位置する湖北省の武漢協和病院の心臓移植チームは2月26日、生後53日の女児、辰辰ちゃんの心臓移植手術に成功しました。ドナーは広東省広州市の7カ月の男児で、脳出血のために脳死状態になり、家族は子供の命が他の形で続くことを望んでいました。現在のところ、辰辰ちゃんの状態は安定しています。

 辰辰ちゃんは2023年の新年早々に生まれました。母親の胡さんは生後24日になり、辰辰ちゃんはいつも元気がなく、授乳が非常に困難で、呼吸の時に頭を下げるしぐさが伴うことに気づきました。1月29日に辰辰ちゃんは呼吸が速くなり、喘息の症状を示しました。湖北省武漢協和病院の診断により、辰辰ちゃんには深刻で複雑な先天性心筋症があり、拡張型心筋症と心筋緻密化障害の合併症を起こしていることが分かりました。治療しなければ、心機能が低下し、死に至る可能性があるとの診断でした。

 辰辰ちゃんを救う唯一の方法は心臓移植でした。心臓移植で最も難しいのは適切なドナーを見つけることです。辰辰ちゃんは武漢に転院した後、病院の集中治療室で貴重なドナーの心臓を待ちながら、手術に向けて体調を整えていました。

 その1カ月後に、胡さんは省外の7カ月の脳死状態になった男児の心臓の提供を受けることが可能で、男児と辰辰ちゃんは年齢や血液型などがよく合致しているとの知らせを受け取りました。ドナーの家族は「子どもの命が別の形で続いてほしい」との考えでした。

 ドナーの心臓を運ぶチームは2月26日午前に広州を出発し、正午には湖北省武漢協和病院に、「命をつなぐ」心臓を無事に届けました。心臓移植チームは3時間にわたり手術を実施し、生後わずか53日、体重3.9キロの辰辰ちゃんに元気な心臓の移植を完了しました。(Mou、鈴木)

ラジオ番組
KANKAN特集