北京
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2023年2月21日、上野動物園の人気者・ジャイアントパンダのシャンシャンが初めて日本を離れ、故郷・中国の土を踏みました。その後シャンシャンは中国南西部の四川省にある新居、中国ジャイアントパンダ保護研究センターにエスコートされました。迎える中国側の人々もその「帰郷」を熱心に見守りました。これにちなんで、今回の中国メロディ―はジャイアントパンダシャンシャンの情報とパンダにかかわる中国の歌をご紹介しましょう。
シャンシャンは2017年に上野動物園で生まれ、その可愛らしいしぐさやおてんばな姿に多くの人が魅了されました。シャンシャンは現在5歳と繁殖の適齢期で、所有権を持つ中国との協定に基づき、21日に中国への帰国の途に就きました。日本の空港に集まったファンは「シャンシャン、ありがとう」「中国でも元気でね」などと言いながら、アイドルパンダに別れを告げました。
昨年11月、小池都知事が返還期日を発表した直後には、シャンシャンの帰国を惜しむ気持ちから返還中止を求める声もありましたが、それ以上に「相性の合うパートナー探しは最も大事なこと」と、前向きに理解する声が多くありました。上野観光連盟・二木忠男名誉会長は「本音を言うと寂しいが、(返還は)パンダの主たる目的がやはり繁殖ということなので、おてんば娘から母親へのスタートだと思ってエールを送ってほしい」とコメントしました。また、「お母さんのシンシンからたくさんの愛情を注がれて育ったシャンシャンは、きっといいお母さんになることだろう」というファンの声も多く寄せられています。
シャンシャンが帰還した中国では、メディアもシャンシャン帰国の動静をリアルタイムで伝え、注目を集めました。また、中国のSNS「微博(ウェイボー)」では「日本の皆さん、シャンシャンをこんなに愛してくれてありがとう」といった書き込みが相次ぎました。
シャンシャンは帰国後、中国ジャイアントパンダ保護研究センターに定住する予定で、センターには364頭のジャイアントパンダが住んでいます。おてんばなシャンシャンがここでの生活に早く慣れて、相性の合うパートナーを見つけ、早くお母さんになってほしいものです。
番組の中でお送りした曲
1曲目 熊猫(ジャイアントパンダ)
パンダ研究繁殖基地でにぎわう観光客を前に、パンダたちがのんびりと竹をかじっているかわいらしい姿を、子どもたちの元気な歌声で生き生きと表現しています。
歌詞:
私は山紫水明の地に生まれた
かわいらしい顔つき
いつも精進料理を食べている
急がないで
竹には必ずある
いつも言ってるけど
2曲目 熊猫咪咪(パンダちゃん)
1980年代に絶滅危惧種のパンダを救うために作られた歌です。パンダの故郷である九寨溝では1983年から1985年にかけて、地元の矢竹が広範囲にわたって枯れ果て、パンダが食糧危機に直面したことから、当時は「パンダを救おう」というブームが巻き起こっていました。この曲はその背景から生まれた曲です。
3曲目 你是熊猫(君はパンダ)
歌詞:
スタイルは決して抜群ではないけど
毛色は白黒はっきりしている
食欲旺盛で
食べる竹は環境に優しいグリーンフード
あなたを抱きしめたい
「すべてよくなるよ」と伝えたい