【CRI時評】マルビナス問題でアルゼンチンの要求を断固支持する

2023-03-04 14:03:14  CRI

 アルゼンチンのカフィエロ外相は現地時間2日、アルゼンチンがG20外相会合期間中に、2016年にマルビナス(スペイン語名:マルビナス諸島、英語名:フォークランド諸島)紛争で両国が合意した「フォラドリ・ダンカン協定」の終了を決定したと英国に正式に通知したことを明らかにした。また、国連総会決議第2065号に沿って、マルビナス諸島問題の主権の帰属をめぐる交渉を再開すべきだと英国に提案した。これはアルゼンチンのマルビナス諸島の主権に対する正当な要求であり、国際社会は断固支持すべきだ。

 いわゆる「フォラドリ・ダンカン協定」とは、2016年9月にアルゼンチンのフォラドリ外務次官(当時)と英国のダンカン欧州・米州担当国務大臣(当時)がマルビナス諸島問題について発表した共同コミュニケを指す。これは拘束力のある協定ではなく、アルゼンチンで多くの議論を呼んだ。

 アルゼンチンは近年、マルビナス諸島の主権をめぐる紛争の解決に向けて努力を続けており、国連の関連決議を順守して交渉のテーブルに戻るよう英国に何度も呼びかけているが、英国は拒否を表明してきた。

 事実、マルビナス諸島問題の是非曲直については十分はっきりしており、実質的には植民地主義の歴史が残した問題だ。マルビナス諸島の主権は、アルゼンチンがスペインの植民地支配から独立した1816年に継承された。1833年、英国はマルビナス諸島を武力で占領した。1965年の国連総会は、マルビナス諸島問題を「脱植民地化」のカテゴリーに入れ、英国・アルゼンチン両国の二国間交渉による紛争の解決を促す決議第2065号を採択した。1982年4月、英国とアルゼンチンの間でマルビナス諸島の主権の帰属をめぐって戦争が起こり、英国が勝利した。だが、アルゼンチンはマルビナス諸島の主権に関する主張を放棄しておらず、英国は一貫して交渉を拒否してきた。

 英国がずっと知らぬふりをしてきた主な理由は、不当利得を諦めたくなかったことだ。マルビナス諸島は石油・ガス資源が豊富で、南大西洋の「軍事の橋頭堡」とも呼ばれている。英国にとってマルビナス諸島占領は、南大西洋地域でのいわゆる「海外領土」を守り、南極への関与を保障する重要な手段だという見方もある。ここ数年、マルビナス諸島に恒久的に駐留すると発表したことから、ミサイルの試射を含む軍事演習を行い、中南米の若者の歴史認識を毒すことを目的とするさまざまなイベントを開催するなど、英国はマルビナス諸島を恒久的に占領しようとする動きを続けている。これに国際社会は猛反発している。国連人権理事会、米州機構(OAS)および中国を含む多くの発展途上国は、アルゼンチンのマルビナス諸島の主権返還について確固たる支持を何度も表明している。

 2023年はマルビナス諸島が英国に不法占拠されてから190年になる。現在、アルゼンチン最新の措置は、マルビナス諸島の主権を取り戻すという確固たる決意を示している。かつての「太陽の沈まない国」は、交渉再開せよというアルゼンチンの要求に積極的に応え、マルビナス諸島を一日も早く返還すべきだ。植民地時代は二度と戻らない。マルビナス諸島の主権はアルゼンチンの人々の永遠の痛みになってはいけない。(CRI論説員)

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