独シンクタンク 中国とのデッカプリングはドイツ経済に深刻なダメージ

2023-02-28 15:01:44  CRI

 ドイツのシンクタンクであるキール世界経済研究所(IfW)が先日発表した報告書によりますと、一部の主要製品の分野では、ドイツは中国からの輸入に依存するところが非常に大きく、例えばノートパソコンの80%、スマートフォン部品の68%、サウンドカードやグラフィックカードなどのPC部品の62%、アパレル類の69%、LEDライトの61%以上は中国からの輸入に頼っているということです。

 また、レアアースのほか、電池生産に広く用いられるスカンジウムとアンチモンの85%は中国から輸入しており、医療用マスクや鎮痛剤などの医療用製品も中国からの輸入が90%を超える場合もあると指摘しています。

 報告書によると、現在、ドイツが輸入している商品の中では中国大陸と台湾地区から輸入する221種類以上の商品が主導的な地位を占め、それらの市場シェアは80%を超えており、短期的には、いずれのサプライヤーも特定の必須原材料や製品の供給面で中国の主導的な地位を揺るがすことはできないと指摘しています。

 報告書はさらに、もし欧州連合(EU)が中国からの輸入製品をボイコットし、中国に制裁を加えたりすれば、中国に取って代わるサプライヤーを見つけることはできないばかりか、特定の主要製品の供給不足を招き、2021年のGDP換算で、ドイツ経済に毎年360億ユーロ(約5兆1800億円)の欠損をもたらし、ドイツ経済は深刻なダメージを受けるだろうとの懸念を示しました。(Lin、坂下)

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