憂慮すべき状況 中国から米国に貸与中のパンダの1頭が死亡 1頭が病気

2023-02-27 15:48:17  CRI

 中国動物園協会によりますと、中国のパンダ専門家グループがこのほど、米テネシー州のメンフィス動物園に到着しました。中国から貸与されたジャイアントパンダの「楽楽」(ローロー)の死因の確認と「丫丫」(ヤーヤー)の健康状態を観察することが主な目的です。

 雄のパンダ「楽楽」は1998年に中国の重慶動物園で生まれ、雌の「丫丫」は2000年に北京動物園で生まれました。2頭は2003年4月にメンフィス動物園に送られました。中国動物園協会は今年2月2日、米メンフィス動物園から「楽楽」が現地時間2月1日朝に命を失っていることが確認されたとの連絡を受けました。

 今回渡米した中国の専門家と米国側の専門家は共同で、「楽楽」の死因を特定するための死体解剖と検査を実施しました。解剖により、動物の突然死を引き起こす腸捻転や大動脈破裂、肝膿瘍破裂、大出血など、よく見られる病因は排除され、一方で心臓に病変があったことが確認されました。そのため、心臓の病変が「楽楽」が死亡した直接原因との初歩的判断が下されました。ただし、さらに病理検査結果の確認が必要だとのことです。

遊んでいる「楽楽」と「丫丫」。米国に移住してから早い時期に撮影

 専門家グループはまた、「丫丫」の健康状態を現場で確認し、健康診断報告書や毎月の健康記録を調べました。その結果、「丫丫」は皮膚病によって毛が抜け落ちるなど、毛に異常があることが分かりました。専門家グループは「丫丫」の異常についてメンフィス動物園側と議論し、「丫丫」の飼育や看護についてメンフィス動物園側に提案と要求を出しました。

 熱心なネットユーザーが、「丫丫」の近影と米国に行く前の写真をネットに投稿しました。ふさふさと毛が生えてまるまると太っていた「丫丫」は、今ではすっかり痩せこけて体の一部の毛が抜け落ちています。「丫丫」のみじめな姿に、人々は心を強く痛めています。

 中国側は現在、「丫丫」が早期に帰国し治療を受けられるよう、関連手続きを進めています。(藍、鈴木)

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