北京
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2月14日はバレンタインデー。この日、世界各地の人々が恋の甘さを楽しみ、また恋の美しさに憧れました。今回の『中国メロディ―』では、中国で人々に愛されている定番ラブソングをご紹介しましょう。
『甜蜜蜜(蜜のように甘く)』
『甜蜜蜜(蜜のように甘く)』はテレサテンの定番ソングです。テレサ・テンは1970-80年代の中華圏音楽界で大活躍した超有名歌手で、「アジアの歌姫」とも呼ばれていました。1979年、作詞家の荘奴さんがこの曲に歌詞をつけるよう依頼されました。テレサ・テンさんと面識のなかった荘奴さんはテレビで見た彼女の甘い容姿と優しい歌声から『甜蜜蜜(蜜のように甘く)』という歌詞がすぐに頭に浮かび、わずか5分でこの曲の歌詞を完成させたといいます。
テレサ・テンさんのために作られたこの曲は1979年のリリース以来、中華圏や韓国、東南アジアなどで広く歌われてきました。テレサ・テンさんは優しく甘い歌声で、東洋女性の魅力や伝統的な風情を演出しています。「甜蜜蜜(蜜のように甘く)」はラブソングの代表曲となりました。
『粉紅色的回憶(ピンク色の思い出)』
『粉紅色的回憶(ピンク色の思い出)』は韓寶儀(ハン・バオイー)さんの定番ソングです。台湾のスウィートな歌姫・韓寶儀さんは1987年、ラブソング『ピンク色の思い出』で中華圏音楽界を風靡し、この曲のアルバムは300万枚を売り上げ、一時はテレサ・テンさんに並ぶ地位にまで上り詰めました。数々のラブソングを歌ってきた韓寶儀さんの歌声は迫力満点。その甘く優しい歌声は、時に明るく情熱的に、時に優しさの中に憂いがにじみ出て、切なくも美しくまとわりつき、多くの人の心をとらえました。
この『ピンク色の思い出』は多くの歌手がカバーしていますが、韓寶儀さんの甘く澄んだ声は、青春あふれる少女の情緒をまざまざと表現しています。彼女は『ピンク色の思い出』に魂を込めたという声もあります。
『致橡樹(クヌギの期に与える)』
『致橡樹(クヌギの木に与える)』は女流作家・舒婷による同名の詩から取られたものです。この詩は木綿とクヌギの木の掛け合いで、恋の世界での男女平等へのあこがれを表現しています。
詩の中でクヌギは男性を指しています。これに対して、自立・共生する力強い女性の象徴として、木棉が使われています。詩の中で愛情は純粋、平等で、風雨に直面しても互いに助け合うことができると語られています。これこそが愛情のあるべき姿なのかもしれませんね。
番組の中でお送りした曲
1曲目 甜蜜蜜(蜜のように甘く)
歌詞:
とても甘い あなたの笑顔はとても甘い
春風の中で咲く花のように
どこであなたに会ったのだろう?
あなたの笑顔はこんなにも馴染みがある
いまは思い出せない
甘い笑顔 とても甘い
あなただ あなただ 夢見たのはまさしくあなただった
2曲目 粉紅色的回憶(ピンク色の思い出)
歌詞:
夏は足音を立てずにさったけど
小さな秘密をおとしていったのよ
あなたには渡せないから
秘密をわたしのハートのおくに隠させて
ロマンチックな夏そして
ロマンチックなあなたから
ピンク色の思い出をもらったわ
3曲目 クヌギの木に与える
歌詞:
わたしがもしもあなたを愛するとしたら--
ノウゼンカツラのように、縋(すが)ってよじ登って
あなたの高い枝を借りて自慢することはありません
わたしがもしもあなたを愛するとしたら--
一途に思い続ける鳥の
木陰で単調な歌を繰り返しているまねは絶対にしない
泉の源だけではとどまらない
いつも清々しく慰めてくれる