中国四川で油ガス井掘削、アジア新記録の深さ9026メートルに

　中国の石油大手・中国石油天然気（ペトロチャイナ）傘下の西南油ガス田公司が進めていた油・ガス井「蓬深6井」の掘削が13日に完了し、セメンチングも行われました。井戸の深さは9026メートルに達し、垂直油井としてはアジア記録を更新しました。

四川省綿陽市で掘削された「蓬深6井」

　「蓬深6井」は中国南西部の四川省綿陽市塩亭県に位置し、掘削作業は超深度、超高温、超高圧、硫黄含有量も多いという厳しい環境の中で2021年7月5日から進められてきました。設計段階の掘削深度は7990メートルでしたが、より深い地層の原油と天然ガスの埋蔵状況を探るために深さ9026メートルにまで掘り下げていきました。

　中国では、油田とガス田の開発において、深さ8000メートル以上掘削された油井とガス井は「超深井」、9000メートルを超えたものは「特深井」とされています。西南油ガス田公司は2011年以降、四川盆地で「超深井」を8基、「特深井」を2基掘削しています。うち、2022年に掘削された「双魚井」は深さ9010メートルで、中国国内で水平掘りによって掘られた陸上のガス井としては初めて深度9000メートルを超えたものとなりました。（鵬、野谷）