中国の19歳少年 アルツハイマー病患者と確認

2023-02-13 13:52:25  CRI

(北京にある宣武病院で19歳の少年がアルツハイマー病に罹患したと診断された)

 ある中国人の少年は17歳の頃に記憶喪失となり、19歳でアルツハイマー病患者と確認されました。これはアルツハイマー病専門医学誌「JOURNAL OF ALZHEIMERS DISEASE(JAD)」で発表された、中国・首都医科大学宣武病院の賈建平医師チームの論文で紹介されたものです。

 世界で公表されたアルツハイマー病の診断基準に合致した最年少患者でもあります。また、この少年はアルツハイマー病の家族歴がないことから、アルツハイマー病の国際研究において、青少年でも非遺伝的なアルツハイマー病の発症の可能性があると初めて言及され、大きな反響を呼んでいます。

 これについて、首都医科大学神経疾病学部の主任である賈建平氏は、「この症例の発見によって、アルツハイマー病の発症年齢への認識が変わる。アルツハイマー病は高齢者特有の疾病という伝統的な考え方も覆された」と指摘し、一連の治療を経て少年の症状はある程度緩和されたとした上で、若年層にも記憶問題に関心を寄せてほしいと呼び掛けました。

 アルツハイマー病は認知症の一種で、脳の神経細胞が通常よりも早く減ってしまうことで認知機能が徐々に低下していく病気です。中国の高齢者のうち、5000万人以上が認知症にかかり、うち約1500万人はアルツハイマー病患者だということです。(Lin、野谷)

ラジオ番組
KANKAN特集