【観察眼】中国市場という選択はもはや「必須のもの」に

2023-02-08 15:33:14  CRI

 感染防止・抑制措置の最適化・調整後、最の春節を迎えた中国経済は回復に向けた力強い勢いを示した。米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、中国の消費市場が急速に回復していると報じた。「日本経済新聞」も、春節中帰省して家族と再会する人が増えたことで、国内の観光地がにぎわっていると報じた。関連部門の統計によると、今年の春節連休中の中国国内旅行者数は前年比23.1%増の延べ3億800万人に達した。春節期間中の全国重点小売・外食企業の売上高は、昨年の6.8%増となった。

 中でも、中国経済回復の兆しを最初に見せたのは、世界の観光業だった。統計によると、今年の春節期間中、中国からの出国者は延べ287万人を超え、観光客の海外旅行全体の注文は前年同期比640%増、航空券の注文は4倍以上に増加した。フィリピン、タイ、モルディブなどでは、閣僚が自ら空港に赴き、中国人観光客の帰還を歓迎した。

 2023年、世界経済はさらに厳しい下押し圧力にさらされる。世界銀行は最新の「世界経済見通し」で、2023年の世界経済の成長率見通しを30年ぶりに3番目の低水準となる1.7%に下方修正した。一方で、世界は中国経済の成長見通しを楽観的に見ている。国際通貨基金(IMF)が発表した最新の『世界経済見通し』報告では、2023年、中国の経済成長率は2022年の3%から5.2%に回復すると予想している。多くの国際投資機関は、中国が感染予防・抑制措置を最適化・調整するにつれ、消費の潜在力が大きく解放されると考えている。それに伴い、2023年の中国経済は力強く回復し、その結果、世界経済の活性化が期待される。

 経済協力開発機構(OECD)の中国駐在代表はこのほど「2023年通年の中国経済の好調な発展にはすでに政策的基礎があり、中国は内需拡大、消費促進、外資安定化、対外貿易などの面で具体的な措置を打ち出している」と語った。

 また、在中国米国商工会議所のマイケル・ハート会頭は「中国市場は『選択肢』ではなく『必須』である」との認識を示した。また、「中国の2023年の経済は好調なスタートを切った。特にホテル、飲食、旅行など消費性支出が大幅に伸びた。当社の多くの会員企業の中国事業はこれに関連しており、2023年は期待できる年と言える」と語った。

 過去3年間、各国経済は新型コロナウイルス感染症の大きな打撃を受け、世界経済の回復は足踏み状態となっている。中国は感染症の予防・抑制と経済・社会の発展を科学的かつ総括的に計画し、国内経済の安定した健全な発展を実現しただけでなく、世界経済の成長における主要エンジンとなった。2020年、中国は厳格な感染予防・抑制措置を実施することで、GDP成長率2.3%の目標を達成しており、同年に世界で唯一の経済プラス成長を実現した主要経済体となった。2021年、中国の1人当たりのGDPは80,976元に達し(約162万円)、初めて世界の1人当たりの水準を上回った。2022年、中国の国内総生産は120兆元(約2400兆円)を突破した。

 過去3年間、中国経済は新型コロナウイルス感染症の厳しい試練を受けてきたが、強靱性が強く、潜在力が大きく、活力が十分にあり、長期的に好調に向かう傾向は変わっていない。これは中国の産業チェーンとサプライチェーンの安定を保証するのに役立つだけでなく、世界経済の回復と成長促進により大きな利益をもたらす。(CMG日本語部論説員)

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