日本は一方的に核汚染水の海への排出を開始してはならない=外交部

2023-02-01 21:30:33  CRI

 中国外交部の毛寧報道官は1日の定例記者会見で、「日本は周辺国や隣国などの利害関係者や関係国際機関と十分な協議を行うまで、一方的に核汚染水の海への排出を開始してはならない」と表明しました。

 報道によりますと、国際原子力機関(IAEA)の技術作業部会は1月16日から20日にかけて改めて日本を訪れ、福島の核汚染水処理問題について審査を行いました。関連するリポートは3カ月以内に公表される予定です。一方で日本政府は13日、今年の春から夏にかけて核汚染水の海への排出を開始すると一方的に宣言しました。

 毛報道官は同件について、「中国は日本の福島の核汚染水の処理問題に強い関心を持っている。IAEAとその技術作業部会が同件について審査と評価を行うことを支持する。作業部会が客観的、公正、科学的原則を堅持し、IAEAの原子力安全基準を厳格に貫徹し、核汚染水処理の絶対的安全を確保することを希望する。IAEAの技術作業部会が作成する評価リポートに期待している。真剣に検討していきたい」と述べました。 

 毛報道官は、「強調せねばならないことは、日本が行う原発事故の核汚染水の海洋放出は前例がない上に、30年も続くことだ。日本はいまだに同件について十分な科学的根拠と事実的根拠を提出しておらず、核汚染水の海への排出の正当性、データの信頼性、浄化装置の有効性、環境への影響の不確実性などに対する国際社会の懸念は解決されていない。IAEAの技術作業部会が昨年に発表した評価リポートは、日本の海洋排出案にはIAEAの安全基準と異なる点があることを明らかにしている」と指摘しました。 

 毛報道官はまた、「中国は、日本が昨年7月に、IAEA技術作業部会が審査と評価を実施しつつある状況下で、核汚染水の海への排出計画を正式に承認したことに関心を持ち、注視している。日本は最近になり、IAEAの技術作業部会が日本での審査に赴く直前に、今年の春夏の間に海を排出すると一方的に宣言した。このような一方的な動きでは、日本がIAEAや技術作業部会の権威を重視しているのかという疑問を抱かざるを得ない。技術作業部会の評価員に対して期限を設けるのではないか。評価の結果にかかわらず、一方的な計画で海への排出を実施することを決意しているのではないか。日本はこれらの問題に責任を持って答える必要がある」と述べました。

 毛報道官はさらに、「中国は日本が各方面の合理的な懸念を直視し、科学的、公開、透明、安全な方法で核汚染水を処理するとともに、厳格な監督を受け入れ、海洋環境と各国国民の健康権益を確実に保護するよう改めて促す」と強調しました。(RYU、鈴木)

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